宝塚ばらの伝説
オスカルに出会わなければ―安寿ミラさんインタビュー後編
「ベルばらKidsぷらす」の宝塚ベルばら特集「ベルばらレジェンド」は安寿ミラさんインタビューの後編をお届けします。『劇画から抜け出したオスカル』という評は、原作にこだわり、役にこだわった安寿さんの作り込みがあったからこそ。最後には衝撃の打ち明け話!もし「ベルばら、オスカル」がなかったら今の安寿ミラはいなかった?ファンの皆さまへのビデオメッセージもお楽しみください。
(インタビューより)
安寿さんは女性言葉で書かれていたオスカルの台本を劇画どおりに言い直してしまった。
…… 「あなたの妻と呼ばれたいのです」と書かれていたのを「お前の妻と呼ばれたいのだ」と、舞台稽古で勝手に言い直してしまったんです。
一応、アンドレ役の麻路さきさんにだけは先に言っておいたんです。「私はこう言いたいから」って。麻路さんは下級生なのにすごく包容力があって、その時も「大丈夫ですから!」って受け入れてくれたので、思い切ってやってしまいました。
90年花組「ベルばら」では、4人のオスカルに4パターンのセリフが出来たそうですね。
……ゲストで紫苑ゆうさん、涼風真世さん、花組からは私と真矢みき。それぞれに合わせて書かれていて、相手役のアンドレの朝香じゅんさんがまた包容力があって、4人のオスカルをしっかり受け止めてくれたんです。
でも今思うと、なんてことをしたんだろうなと。これで後輩たちがセリフを変えてもいいだとか思ったら、悪い歴史を残したことになりますから。本当は台本通りにやるのが役者だって、当時も分かってはいたんですけど、どうしても自分のやりたいオスカルがこのセリフだとできないと思ってしまったんですよね。
--------------------
まだトップになる前、男役として未完成の時期にオスカルという役柄と出合ったことは、安寿さんにとって大きな意味をもちました。荒くれの衛兵隊を率いて、懸命に「男」になろうとするオスカルと自分とを重ねていたそうです。
また宝塚ファンにとっては、“スター”安寿ミラを認識するきっかけにもなりました。そして「ベルばら」は今も舞台女優として活躍する安寿ミラさんの運命を変えた作品となったのです。
ダンスミュージカル「クラリモンド」
5月12日(金)~21日(日):東京・サンシャイン劇場⇒サンシャイン劇場のHPへ
※以降、各地を巡回。詳しくは劇場等へお問い合わせください。
5月23日(火):仙台・電力ホール
5月25日(木):新潟・りゅーとぴあ・劇場
5月29日(月):名古屋・名鉄ホール
5月31日(水):大阪・シアター・ドラマシティ
6月2日(金):西宮・兵庫県立芸術文化センター
★お便り募集★このコラムをお読みになった皆さんの感想や質問をお待ちしています。 ⇒こちらの「ベルばらKids専用フォーム」からどうぞ。
投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ 2006/05/06 11:00:00 宝塚ばらの伝説 | Permalink | トラックバック (0)