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2007年3月27日 (火)

世界史レッスン

アメリカ独立戦争とリンチ 1776年

  ~アントワネット21歳~

 「サンドイッチ」「シルエット」「リンチ」--これらの言葉は、いずれも18世紀に実在した人物の名前から取られたという。「ギロチン」がギヨタン博士からきているのと同じ。

 「サンドイッチ」の由来が一番有名であろう。イギリスのジョン・モンタギュー・サンドイッチ伯と結びつけられている。若くして海軍大臣にまでなった伯爵だが、政治家としては凡庸で、賭け事にうつつをぬかしていた。食事の間も惜しいと、カード賭博をしながら食べられるよう、召使に命じて、パンに肉をはさんで持ってこさせたのが謂(いわ)れだという。

 ただしパンにいろいろなものをはさむ食べ方はそれ以前からあったので、ほんとうの創始者とは別人の名前が付いたともいえる。

 「シルエット」は、フランスの財務長官エティエンヌ・ド・シルエットによるのは確実だが、命名の理由は2説ある。ひとつはーー財政再建を目指した彼は、特権階級にも税をかけようとして反感を買い、わずか数ヶ月で失脚する。登場と退場の、このあまりの明暗の差を笑った人々が、影絵をシルエットと呼ぶようになった。

 異説としてーー「吐く息にまで課税する男」と呼ばれた彼は、財政再建のためありとあらゆるものに税をかけた。このため画家は絵の具が買えなくなり、黒白の影絵しか描けなくなる。よって影絵をシルエットと皮肉った。

 どちらの説もなかなかもっともらしい。いずれにせよ、財政長官ー緊縮財政ー課税ーシルエット、という関係になる。

 さて、「私刑」を意味する米語「リンチ」だが、1776年のアメリカ独立戦争に始まる。当時のヴァージニア治安判事チャールズ・リンチが、反革命派を即決裁判で次々処刑していったため、その横暴を憤(いきどお)った人々が不法行為と糾弾(きゅうだん)してリンチと呼んだらしい。

 これに加えて、同じころやはり独立軍の中にウィリアム・リンチ大尉というのがいて、やたら部下に刑罰を加えるので有名だった。ダブル・リンチでこの言葉は定着した、とする説もある。

 有名人の名前より歴史的業績のない人間の名前の方が、固有名詞になりやすいようだ。(中野京子)

☆my blogでの関連記事「エリザベス1世」(「花つむひとの部屋」)はこちらです⇒ http://blog.goo.ne.jp/hanatumi2006/

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投稿者 中野京子 2007/03/27 8:59:17 世界史レッスン | | トラックバック (0)

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