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2007年10月 9日 (火)

世界史レッスン

アル中&ゲキ太り女王アン  1702年

  ~アントワネット生誕53年前~

 ドイツ人で英語は話せず、すでに54歳にもなっていたハノーヴァ家のゲオルクが、イギリスのジョージ1世として戴冠するめぐりあわせになったのは、前女王アンに世継ぎがいなかったからである。

 アンはかつての「処女王」エリザベス一世と同じく、未婚だったのだろうか?違う。では妊娠できなかったのか?それも違う。彼女は歴代イギリス女王のうち最多の18回(16ないし17回説もある)妊娠しているのだ!

 あいにくほとんどが死産と流産、生きて生まれてきた子どもはたった5人で、そのうち2人は生後数時間、2人は2歳までしかもたず、残ったひとりも病弱で、ついに11歳で死んでしまう。

 何としても王位継承者がほしいと必死だったからだろうか、1、2回は想像妊娠だったとも言われている(そのため妊娠回数に諸説ある)。

 なぜこれほど死産流産をくりかえしたかの正確な診断は今となっては難しいが、当時の医療水準の低さだけに原因は求められないだろう。アンが何らかの病気にかかっていたのは間違いない。アル中だった(「ブランデーおばあちゃん」とあだ名されていた)のも一因だろう。

 アンの父親はジェームス2世。男子が生まれなかったので、アンの姉がメアリ2世としてあとを継いだ。ところがメアリは子を生めず、次の女王はアンと早くから決まっていた。それもストレスになっていたらしい。

 即位は1702年、37歳のときである。もはや世継ぎができないことは自他ともに承知、アル中も度が進み、異常なまでに肥満して痛風にも苦しみ、戴冠式へは歩いて行けず輿(こし)に乗らねばならなかった。

 けっきょくこの12年後に脳出血で亡くなるが、身長が低いうえにゲキ太りしていたため、棺(ひつぎ)は何と、正方形だったという!

 いくらなんでも、しかしそれはオーバーでは・・・(中野京子)

《関連コラム》
妻を32年も幽閉したジョージ1世
名曲で赦される

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投稿者 中野京子 2007/10/09 8:36:22 世界史レッスン | | トラックバック (1)

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