世界史レッスン
もうひとりのオスカル 1823年
~アントワネット没後30年~
先週書いたように、スウェーデンの新王となったのは、生粋(きっすい)のフランス人ベルナドット元帥だった。彼とナポレオンとの関係は―最終的には袂(たもと)を分かつとはいえ―運命的と言えるほど深い。
ふたりは年も6歳しか離れておらず、青年将校のころは周りからライバル関係と見られていた。ベルナドットは裕福な商人の娘デジレ・クラリと結婚するが、彼女がかつてナポレオンの恋人だったことは誰もが知っていた。
なにしろナポレオンは彼女と自分をモデルに、『クリッソンとウージェニー』という恋愛小説(未完。もちろん凡作)を執筆したほどなのだ。(「戦争しながら読む恋愛小説」参照)
デジレの姉は、ナポレオンの兄ジョゼフ(「ナポレオンを兄に持つと・・・」参照)と結婚していた。これでベルナドットとナポレオンは、義兄弟になったという次第。
やがてデジレは長男を出産、この子の名付け親になってほしいと、ナポレオンに依頼した。ナポレオンは「オスカル」というすてきな名前を与えたのだった(『ベルばら』の主人公の命名はここからきたようですね!)。
さて、実在したこちらのオスカルは、父ベルナドットがスウェーデン王太子に迎えられた時まだ11歳だったので、たちまちスウェーデン語に習熟し、フランス語しか話せない父をよく助けた。
1823年、オスカルは24歳で結婚。当時としては珍しい恋愛結婚だった。しかもその相手とは、ナポレオンの最初の妻ジョセフィーヌの孫娘だった(ジョセフィーヌと先夫との間の子の娘だから、ナポレオンとは血がつながっていないが)。ふたりは4男1女に恵まれ、夫婦仲も良好だったと言われている。
父の逝去後、オスカルは後を継いでスウェーデン王オスカル1世となり、その息子がカール15世となり、その息子が・・・と現在にまでスウェーデン王室は続いている。(中野京子)
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投稿者 中野京子 2008/02/12 8:24:26 世界史レッスン | Permalink | トラックバック (1)
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朝日新聞ブログ「ベルばらkidsぷらざ」で連載中の「世界史レッスン」第100回目の今日は、「もうひとりのオスカル」⇒ http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2008/02/post_541e.html#more 『ベルサイユのばら』の我らがヒロイン、オスカルさまの名前にちなむコラムを、記念すべき第100回目で書けたのはメデタイことです♪
さて、「世界史レッスン」を始めて、今日でほぼ2年がたちました。そして100回です!いやあ、我ながらよくもまあ、こんなに... 続きを読む
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