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2008年5月23日 (金)

神々のプロフィール―ばらに宿った神話―

魔法は憧れか危険か エベーラとギリシャ神話の魔女たち

空を飛んだり、遙か遠くにいる人と話したり、不治の病を治癒したり。そんな不可能だと思われていたことが現代では当たり前になっている。昔の人からみれば、現代人は魔法の力を有していると言えるかもしれない。
しかし、未だに人々の魔法への憧れが消えることはない。最近ヒットした映画をみれば、魔法がどんなに魅力的なものとしてとらえられているかよく分かる。

ベルサイユのばら外伝―悪魔のくすり」では、オスカルに「魔女」と呼ばれた怪しげな女祈祷師エベーラが登場する。
パリの人々はエベーラの祈祷とくすり(実は催眠術と麻薬)が与える不思議な力に群がり、破産し、犯罪を犯すなど、集団ヒステリー状態に陥った。

アントワネットの命を受けたオスカルたちの活躍により、エベーラのいんちきは暴かれ、無事事件は解決する。しかし、パリの人々はアントワネットに感謝するどころか、「王妃は自分では贅沢な楽しみに耽っているくせに、私たちの楽しみは奪ってしまう」 と不満顔である。
それほど王妃アントワネットは不人気であったのだろう。また、不安定な状況に置かれているパリの人々は、エベーラの魔法に、全てを解決してくれるのではとついつい淡い期待を抱いてしまったのかもしれない。

ギリシャ神話の神々は、雷を自由に操ったり、姿を獣に変えたり、恋心を呼び起こしたりといった不思議な力を、それぞれの役割に応じて持っている。
しかし、そういった神の力と魔法とは別ものとして扱われていて、魔法に長けているとされているのは、太陽神ヘリオスの血脈に連なる女たちである。

魔女のひとりはヘリオスの孫娘にあたるメディア。メディアはその魔力で金羊毛を求める夫イアソンを助け、王位にもつかせる。しかし、メディアは最後に夫を奪った女に炎の衣を着せて焼死させた。

もうひとりの魔女はヘリオスの娘、パシパエ。牛と浮気したことで有名なパシパエだが、彼女は夫ミノス王に呪いをかけた。それはミノス王が他の女と枕を交わすと、彼の身体から獣が放射されるという、世にも恐ろしい究極の浮気防止であった。

そして、なんといっても魔女といえば女神キルケだ。
パシパエの姉妹でヘリオスの娘キルケはやたら惚れっぽい、恋多き女だ。しかし美貌の女神であるにも関わらず、あまりもてない。
乙女スキュラに恋した海神グラウコスに恋愛相談された際は、そのグラウコスに横恋慕して、彼にアプローチするが、あえなく撃沈する。恋に破れたキルケの怒りはグラウコスではなく、恋敵スキュラにむかい、罪の無いスキュラを三重の歯を有する6つの頭に12の足を持つ醜い怪物に変えてしまう。
そんなキルケがどうにかものにしたのは、放浪中の英雄オデュッセウス。オデュッセウス自身、危なくキルケに豚に変えられるところだったのだが、賢明にも最終的にはあれこれとキルケに尽くさせた上、円満に別れることに成功した。

このようにギリシャ神話のエピソードでは、魔法はことさら危険視されている。
苦労せず手に入るものには、大きな落とし穴があることはいつの時代でも同じなのだろう。(米倉敦子

■牛に恋したパシパエのエピソード
嫉妬の炎が燃え上がる時 パシパエとロザリー
“イカロスの翼”は勇気のシンボル?

■王女メディアのエピソード
美と愛に誘惑されて 黒衣の伯爵夫人エリザベートと王女メディア

《参考文献》
「オデュッセイア」 ホメロス作 松平千秋訳 岩波文庫
「ギリシアの神話」 カール・ケレーニイ著 植田兼義訳 中央公論社

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投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ  2008/05/23 11:00:00 神々のプロフィール―ばらに宿った神話― | | トラックバック (1)

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