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2008年11月28日 (金)

神々のプロフィール―ばらに宿った神話―

実在した!?完全武装の女族アマゾン

オスカルさま”といえば、きりりとした軍服姿で、颯爽と兵を率いている姿を思い浮かべる。戦う男”ならず戦う女の姿は、その格好よさはもちろん、神秘とロマンを感じさせる。
現代はそうではなくなったが、戦うことがもっぱら男性の専売特許とされていた時代、戦う女はやはり特別な存在だっただろう。“戦う”というのは本来女には許されていなかった行為である。それをあえてしている女というのは、禁断を犯す秘密めいた存在で、それは多くの人を魅了したのだろう。

古代ローマの歴史家たちは、完全武装の女たちで構成されている“アマゾン”について、大きな関心を寄せていたらしく、いくつか目撃談まで存在する。中央アジアではたくさんの武具と一緒に埋葬されている女性の墓が発掘されており、それはもしかしたらアマゾンのものではないかといわれている。

ギリシャ神話上にももちろんアマゾンは登場している。
アマゾンは、軍神アレスの娘を始祖としている。彼女たちは、特に弓術が得意で、弓を引くのに邪魔だということで、右の乳房を切り落としていたという。そのため、(a‐否定辞+mazos(乳))、(amazos(乳なし))と呼ばれているのだ。
彼女らは他国の男性との間に子どもを生んだが、怖ろしいことに、男子が生まれた場合は殺すか不具にしてしまい、女子のみを戦士として育てたそうだ。

そんなアマゾンの女王として有名なのは、いずれもアレスの娘という、ヒッポリュテペンテシレイアである。

ヒッポリュテは、英雄ヘラクレスが、彼女が父アレスからもらった帯を求めてやってきた際に、意外にも快く譲ろうした。しかしヘラクレスを憎み、常に付け狙っていたヘラが一計を案じ、自らアマゾンの姿に身をやつし、「ヘラクレスは女王をかどわかすつもりだ」アマゾンたちに吹き込んだ。その言葉により、アマゾンたちはヘラクレスを攻撃し、戦いになってしまい、哀れヒッポリュテヘラクレスに殺されてしまう。

ヒッポリュテの次の女王であるペンテシレイアは、トロイアの王プリアモスに恩義があった。彼女はその恩義に報いるべく、トロイア戦争でトロイア側として参戦。ところが、敵である英雄アキレウスに敗れ、戦死してしまう。アキレウスは、ペンテシレイアの命を奪ったその瞬間、彼女のあまりの美しさに心打たれ、その死を嘆かずにはいられなかったという。

アマゾンというと、獰猛でただ攻撃的なのかと思いきや、実は仁義を守り、正義感あふれる、見目麗しい女性の集団とされていたようだ。
古代人は、その存在を恐れるというより、彼女たちにロマンチックな憧れを抱いていたように思える。

ところで、以前にも書いたが、アマゾンの父アレスは、ローマ時代にはマルスという名で呼ばれている。
オスカル「軍神マルスの子として生きましょう」と言った。
オスカルこそ、フランスの革命の時代に、誇り高く美しきアマゾンとして生きたといえるだろう。(米倉敦子

《参考文献》
『ギリシア・ローマ神話辞典』 高津春繁著 岩波文庫
『古代ギリシアがんちく図鑑』 芝崎みゆき著 バジリコ株式会社
『ギリシアの神話』中公文庫 カール・ケレーニイ著 植田兼義訳

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投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ  2008/11/28 11:00:00 神々のプロフィール―ばらに宿った神話― | | トラックバック (0)

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