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2009年2月26日 (木)

ベルサイユの音楽会

祝祭の衣装展でかかっていた音楽は?

目黒区美術館で開催されている、「祝祭の衣装展  ロココ時代のフランス宮廷を中心に」に先日行ってきました。そこで、かかっていた音楽とその作者について、今回の「ベルサイユの音楽会」では取り上げたいと思います。

目黒区美術館の2階に上がるとすぐ目に飛び込んでくる、華やかな衣装の数々が展示してある部屋、そこでかかっていた曲は、ジャン=フィリップ・ラモー(Jean-Philippe Rameau)の、歌劇「ピグマリオン(Pygmalion)」の中の曲でした。

この曲は、ロココの衣装が飾られた空間ととても合っていて、やはりこの時代の衣装や空間や動きには、チェンバロなどの古楽器で演奏されるバロック音楽の、ゆったりとした雰囲気がぴったりだなと目と耳で感じ、現在とは流れている空気の速度が違うのだなと思いました。

spadeジャン=フィリップ・ラモー(Jean-Philippe Rameau, 1683-1764)
後期バロック時代のフランス最大の作曲家。

この作曲家は音楽家としては変わっている経歴の持ち主で、40歳になるまでは、事実上ほとんど無名でした。まず、音楽理論家として認められた後に、フランス・バロック音楽の作曲家として認められたのも、他の作曲家と比べると変わっています。

父親がディジョン大聖堂のオルガニストだったものの、ラモー自身はもともと法学を学んでおり、音楽にはあまり興味はなかったのですが、青年時代をイタリアやパリですごした後、父親と同様、クレルモン大聖堂の教会オルガニストに就任しました。

1731年、貴族の子孫で莫大な財産を持つ、有力な後援者ラ・ププリニエールの保護がうけられるようになると、作曲活動も軌道にのり、1745年には「ナバラの姫君(La Princesse de Navarre)」の成功によって、ラモーはルイ15世の室内楽作曲家に任命され、「フランス王室作曲家」にもなりました。

ラモーは、バロック時代のフランスオペラを代表する作曲家であり、代表作には、1733年に書いた、「イポリットとアリシー(Hippolyte et Aricie)」があります。

以前のコラムでアントワネットの音楽の師であったグルックのオペラ改革を取り上げ、そこでグルックとピッチーニとの間に激しい論争があったことを書きました。それより少し前の1750年代にやはりオペラの様式についての激しい論争が巻き起こります。それが「ブフォン論争」と呼ばれるもので、ラモーはこの論争に深く関与しています。この「ブフォン論争」については、次回のコラムでお話したいと思います。

note歌劇 ピグマリオン(Pygmalion)

台本:A.H.deラ・モット
初演:1748年(パリ オペラ座)
登場人物:
ピグマリオン(彫刻家、テノール)
セフィーズ(ピグマリオンの恋人、ソプラノ)
彫像(ソプラノ)
愛の神(ソプラノ)
美の神(バレエ)

あらすじ:
キプロス島の王ピグマリオンは彫刻に長けており自ら象牙で作り上げた女の像に恋をして苦しんでしまいます。恋人セフィーズが、心変わりをしているのではと、ピグマリオンに問いただしてもそれを否定せず、それを聞いたセフィーズは去ってしまいます。
ピグマリオンは、あまりの辛さに、愛の神にその彫像に似た女性を求めたところ,愛の神は彫像に生命を与え彫刻は人間となり、彫刻として動けなかったときからピグマリオンを愛していたことを打ち明けます。その後、美の神が彫刻に人間としての教育をし、最後は祝いのバレエの後、愛が報われた歌を出演者全員歌い幕を閉じます。

このオペラはギリシャ神話に由来していて、映画「マイ・フェア・レディ」もこの神話に基づいているそうです。(Eriko

<主要参考文献>
井上和男監修   『クラッシック音楽作品名辞典』三省堂 1996
音楽之友社編   『音楽中辞典』 音楽之友社 2006
D.J.グラウト   『新西洋音楽史 下』音楽之友社 2001

◆ラモーのピグマリオンを聞いてみる
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◆こちらもチェック!
⇒神々のプロフィール「ピュグマリオン効果―ル・ルーをオスカルのような美女にする方法」

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投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ  2009/02/26 11:00:00 ベルサイユの音楽会 | | トラックバック (1)

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