ベルばら絵日記
ベルばらde告白劇場(1)
激しい雨が降る中、傘もささずにずぶぬれの私…。
私は雑誌編集者のなとみ。
さっき、フリーカメラマンのアラン・ド・ソワソンと衝突した。
東京生まれの私の標準語を、大阪育ちのアランはよくからかってきた。
私も口では負けるつもりがなかったので、私とアランの皮肉合戦は、飲み会などではちょっとした名物のようになっていたのだが…。
今夜も仕事終わりの飲み会で、適当にアランとやり合って、多少の笑いを取るつもりだったのだけど…。
今夜のアランは違っていた。
いつも以上に私に絡んできたのだった。
そのしつこさに腹を立てた私は、酒の勢いもあって、アランの頬を思いっきり平手打ち!
次の瞬間、店を飛び出し、傘も持たずに、どしゃ降りの中を走り出してしまったのだ。
「なによ!アランのやつ!!いっつも私に絡んできて!!」
目的もなくただただ走り続ける私の腕を、誰かが後ろからグッと掴んだ。
「!!」
驚いて振り返ると、そこには私と同じ、ずぶ濡れのアランがいた。
「何よ!? ついてこないでよ!!」
「ずぶ濡れやないか…」
「あんたに関係ないでしょ!!」
私は激しくアランの手を振りほどこうとするが、
ぎゅっと掴まれたアランの手はなかなか振りほどけない。
「離してよ!!…離してってば!!」
「……」
黙りこくるアランに、腹が立ってしょうがない。
「…あんたなんか大嫌いよ!いっつも人のことバカにして!!
あんたが使う大阪弁も大っ嫌い!!わざとらしいのよ!!」
再びアランの手を振りほどこうとした瞬間、
グイっと引っ張れられ、私はアランの腕の中へ。
「ちょ、ちょっと…!?」
慌てて離れようとする私を、強く抱きしめるアラン。
いったい何が起こっているの!?
アランの腕に更に力が込められる。
この人なに言ってるの?
私たちは犬猿の仲で、会えばいつもケンカして……
私だってアランのことなんか大っ嫌いなはずで……
でもなぜだろう…こんなにも体が熱いのは…?
雨の音が聞こえないほどの、この胸の高鳴りは…?
わ、私…私も…私もアランを…!?
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投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ 2009/10/21 11:00:00 ベルばら絵日記 | Permalink | トラックバック (0)