2013年2月末をもってブログの更新を終了いたしました。 ⇒詳しく
e-book Japan ベルサイユのばら

0228delete -->

« タカラジェンヌ2 | トップページ | オスカル様はパパ似?♪おたより »

2010年4月 8日 (木)

楽園の生活案内

寵姫になるためには

 宮廷中の全女性の憧れが「寵姫になること」だったのだから、それを実現するということはとても大変なことです。
 そもそも「寵姫」とは全女性の中でただ一人選ばれるわけですから、まずその競争率はなみ大抵ではありません。
 しかも美女や教養ある女性のひしめく宮廷のこと、その争い自体もかなりハイレベルだったことでしょう。

 その上、手に入ったその地位をいつまで維持しておけるか、というところも、その女性の器と手腕を試されるところでありました。
 何と言っても国王は、全女性とねんごろになる権利を手にしているのです。
 彼はいつどこでも、好きな女性を我が物にすることができるのでした。
 そして彼女たちには本来、特に何の見返りも与える必要もなかったのですから、そのような数々の女性関係の中から自分だけを特別に、そしてわざわざ「寵姫」という立場の見返りを与えてもらうということは至難の業です。
 そのためには一体、どのような努力がなされていたのでしょうか。

 寵姫の中の寵姫、ポンパドゥール夫人は、ルイ15世の心を射止めるために、ロマンティックな演出をしました。
 恋愛において、出会いの瞬間というのはとても大切なものです。
 彼女の出だしは好調でした。
 彼女は見事、数多くの女性の中から自分を際立たせ、王の注目を勝ち取ることができたのです。

 そしていざ彼の心を射止めた後は、彼の寵愛を損なうことのないよう、全てを彼中心の生活に切り替えました。
 彼女は、どんなにその気がなくても、体調が悪くて辛い時でも、心が落ち込んでいる時であっても、常に微笑みを絶やすことなく王に付き従い、それが例えどんなに過酷な狩りであってもお供について出かけていきました。

 それから彼女は、自分の居室には国王の好きな花々料理家具で満たし、王が退屈しないためにあれやこれやと新しい楽しみごとを考え出しました。
 また彼女は愛人という立場でありながら婦人病を患っており、王と夜を共にすることができなくなってしまうという、寵姫としては致命的な弱点を持っていましたが、そんなときにはさっさと頭を切り替えて、王の好きになりそうな娘たちを自ら進んで差し出したのです。
 彼女は王を愛していたため、それはとても辛い選択だったことでしょう。
 それでも彼女は本当の利益とは何かを冷静に見極め、そのような決断にでたのでした。
 そして明らかに自分の手の内にある女性を身代わりにすることによって、彼女は自分の権威を保つ工夫をしたのです。

 王の寵姫は、数々の女性が虎視眈々と狙っている座なので、少しでも隙を見せれば、次の者がすぐに取って代わってしまいます。
 中にはルイ14世の寵姫、モンテスパン夫人のように、毒殺まで企む者もいるほどです。
 そういうわけで、寵姫にはこういった危険も事前に察知して上手にかわしたり、その他のライバルになると思われる女性を未然に排除するという手腕までもが求められたのです。
 ちなみにルイ14世の寵姫、フォンタンジュ嬢は、そのまぶしいほどの美しさによって、目の肥えた宮廷中を恍惚たらしめたほどの美貌の持主でしたが、彼女の栄光はたったの2年で終わってしまいました。
 美女にはすっかり慣れきっていたルイ14世は、彼女を寵姫としてとりたててはみたものの、次第に彼女のお粗末な脳みそに落胆して、そのことを後悔したといいます。
 ついでに彼女のあまりにも不自然な死は、彼女の地位を妬んでいた者による毒殺だったのではないかという噂が流れるほど。
 もしそれが本当にそうなのだとしたら、彼女は自分の身辺の不審な動きに対して対処する手腕が劣っていたため、その寿命を縮めてしまったと考えることもできるかもしれません。
 逆に、モンテスパン夫人ポンパドゥール夫人のようにしたたかで才気のある女性たちは、その地位にいた期間も10年を越すなど、長く栄光の座を保っていた人も多いのです。

 ここからわかることはつまり、寵姫には、美人であることよりもまず、賢くあることが大切だったということです。

 さて、寵姫として君臨するにはこのような苦労と危険がつきものだったのですが、そこから得られるメリットは非常に大きかったのでしょう。
 やはり多くの女性は、それでも寵姫になることを望んだのです。

     diamond          diamond         diamond  

『秘密の花園』貴族たちの日常や文化がいっぱいなブログ。ベルばらKids関連話も更新していく予定です。よかったら是非、遊びにきてくださいね!」

お便り募集このコラムをお読みになった皆さんの感想や質問をお待ちしています。 ⇒こちらの「ベルばらKids専用フォーム」からどうぞ。

投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ  2010/04/08 11:00:00 楽園の生活案内 | | トラックバック (1)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/165303/48004146

この記事へのトラックバック一覧です: 寵姫になるためには:

» マリー・アントワネット批判 トラックバック 秘密の花園
今日はベルばらkidsぷらざの、mashironのコラム、『楽園の生活案内』の更新日です 第18回は、「寵姫になるためには」です。 全ての女性たちの憧れの地位、「寵姫」になるためには、相当の競争率に打ち勝つ必要がありますが、そのための秘訣と、その資質についてのお話です。 それについてはそちらを参照していただくことにして、こちらでは前回に引き続き、歴代の王妃たちと違って「寵姫」という存在の影に隠れることのできなかったマリー・アントワネットについてのお話をしていきたいと思います。 王妃でありながらも、... 続きを読む

受信: 2010/04/08 14:04:54