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2010年4月 5日 (月)

moi aussi, je suis PARISIENNE.(私だってパリジェンヌ)

パリの新名所は、チョコレート博物館

すっかり春の気配のパリ(でも急な夕立や雹にも注意!)です。

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さて、今回お届けする『私だってパリジェンヌ』講座は「愛さずにはいられない、パリのチョコレート博物館」。
2010年2月5日、パリにオープンしたばかりの新しい博物館はその名も「Choco-Storyチョコレート博物館」。オペラ地区に程近い界隈とあって、便利な立地にあるこの魅力的な美術館を一足お先に探検してみました。そしてこの博物館で、あの人の可愛らしいエピソードも記されていたのです。

750平米の博物館内は全3フロアで、1、2階ではチョコレートの歴史・チョコレートが出来るまでの工程が展示され、地下一階ではデモンストレーションやSalon du Chocolatで展示されていた過去の作品が公開されています。
説明は全てフランス語・英語・スペイン語の三か国語表記。子供用の簡単な文章で説明されたパネルもあるので、更に理解し易くなっています。
展示品は約1000点。紀元前2000年の南米からはじまり、私たちがいま口にしている甘いチョコレートの一粒に至るまでが丁寧に説明されています。

まずは紀元前、カカオをすりつぶして作られた飲料が胃腸や滋養強壮の薬として存在していた頃まで遡ります。

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カカオの豆用の石臼のコレクション。
今日でも中南米の一部の地域ではこれらに似た道具を使ってカカオ豆をすりつぶし、そのペーストで作られた飲料を日常的に飲んでいるそうです。

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時は流れて、チョコレートの歴史の中で重要なマヤ・アステカ文明期が訪れます。
1545年の文献によると七面鳥の卵一個=3粒、トマト(大)一個=1粒、青唐辛子5本=1粒、うさぎ一羽=10粒で取引されていたそうです。
このようにして中南米では19世紀までカカオの豆が通貨のように使われていた地域があるそうです。カカオの豆の貴重さがうかがい知れますね。

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アステカ文明では王族など一部の特権階級のみがカカオを食していたそうで、まだまだ一般庶民にとってはとても高級品だった様子。一方でアステカの王は金の杯でカカオの飲料を飲み干しては使い捨てていたのだそうです。

また1570年にスペインの医師フランシスコ・エルナンデスがスペイン王フェリペ二世宛に残した、アステカの王族たちが嗜んでいたカカオ飲料のレシピ内容が材料と共に公開されています。

《アステカ王族のチョコレートのレシピ》
(1)ローストしたカカオ豆50%とサポティラというフルーツの種の核の部分50%を一緒にすりつぶす。
(2)更にすりつぶしたとうもろこし、バニラ、黒胡椒、シンビジウムというラン科の植物、はちみつなどを加える。
(3)好みによってチリ、オールスパイス、メキシコのマグノリア(モクレン科の植物)などを加える。

とてもスパイシーなチョコレートは数千年の時を経ても、まだ今日のチョコレートの形ではなかったわけですね。

スペインの侵略により、1500―1600年頃に中南米からヨーロッパ大陸にカカオがもたらされるのですが、このスパイシーな飲料に砂糖を加えるという転機をもたらしたのが、当のスペイン人なのです。

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メキシコから輸入した砂糖を割ったり砕いたりするための機械の展示。斧や木槌、ペンチなどが当時の砂糖の固さを物語っています。

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その後、画期的な発明として結晶化された砂糖が登場します。
「砂糖の入った温かいチョコレート」はこの後、スペインの上流社会でヒットを遂げることとなるのです。
段々と現在のチョコレートに近づいてきました!

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スペイン人が砂糖を入れたことによって新しく生まれ変わったチョコレートは、ヨーロッパの貴婦人たちに愛されるようになります。砂糖の入った温かいチョコレートを提供するための陶磁器の発展にも寄与し、その美しさを愛でることも優雅な生活の象徴とされたようです。

チョコレートの広まりは、スペイン王族の婚姻によってもたらされました。
フランスへは1615年スペイン王家のアンヌ・ドートリッシュがルイ13世へ輿入れする際に、当時スペインの上流階級社会で大流行していたチョコレートを持参したとされています。
その後更にスペイン王家のマリー・テレーズ・ドートリッシュがルイ14世と婚姻関係を結んだことにより、ベルサイユ宮殿建立後もチョコレートの流行は脈々と受け継がれていくのです。

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時代は流れ、マリー・アントワネットがベルサイユに登場する日がやってきます。
そして彼女とフランスのチョコレートのエピソードが残されているのが1782年。フランス国立セーブル磁器製作所では陶磁器セットが特別に作成され、その中にはチョコレート用陶磁器一式も用意されていました。彼女の青い目と同じ青い野の花のブーケがモチーフとして入っており、このモチーフを彼女は長く愛していたそうです。博物館ではこのルイ16世とマリー・アントワネットが描かれたチョコレート用の陶磁器を実際に見ることが出来ます。

チョコレートが庶民の口に入るようになったのがナポレオン3世の時代、そして飲み物だったチョコレートが固形になるのも1800年代に入ってから…と、まだまだ歴史は続くのですが、地下のサロンで開かれるプラリネ作成のデモンストレーションと試食会(とても美味しい!)を楽しんでからも博物館の見学は続けられますので、一息ついてからまた是非館内を回ってみてくださいね。
デモンストレーションの開始時間も影響しますが、見学所要時間は一時間ほど。今日ではフランス人の生活とは切り離すことのできないチョコレートの歴史を、是非堪能してみてくださいね。

"Choco-Story"
Le musée gourmand du chocolat

28 bd Bonne Nouvelle 75010 Paris
Métro : Bonne Nouvelle ou Strasbourg Saint-Denis
年中無休 10時~18時(最終入館17時)

大人:9ユーロ
学生・65歳以上:8ユーロ
子供:(6~12歳):6ユーロ
6歳以下無料

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投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ  2010/04/05 11:00:00 moi aussi, je suis PARISIENNE.(私だってパリジェンヌ) | | トラックバック (0)

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