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2010年6月17日 (木)

楽園の生活案内

宮廷風歩き方

 宮廷に出入りする貴婦人方にとって、とても大事なのは「歩き方」です。
 何故なら、「歩き方」一つとっても、パリの女性であるか宮廷の女性であるかが一目瞭然で周囲の人々に知れてしまうからです(つまり一瞬にしてお里が知れてしまうわけです!)
 ですから将来宮廷に出入りするであろうことが予想のついている家柄の女の子の場合、彼女は幼い頃から専門の教師をつけられて、みっちりと特訓を受けるのです。

 ヴェルサイユの楽園は、劇場と同じです。
 宮殿内で行なわれることは、全て独自のルールで回っていて、そして独自の作法が支配しています。
 それは、観客がどこから見ても美しく見えるように、立ち居振る舞いからカトラリーの扱いまで、全てにおいて宮廷風に矯正されることによって成り立っています。
 そのような中でも、特に見事な「歩きぶり」については、宮廷内においてその人の人格ですら決定してしまうほどのものと言っても良いかもしれません。
 かのマリー・アントワネットは「美しい」との評判が高いですが、これは彼女自身の容姿自体よりもむしろ、「動きがこのうえなく優雅であった」ということが特に有利に働いたのではないかとも言われているほど。
 歩き方というのはそれほど、宮廷生活において影響力の強いものであるようです。

 ではその美しい「宮廷風歩き方」とは一体どのようなものなのでしょう。
 目指すは、パヴァーヌ
 まるで雄の孔雀が見事にダンスをするかのように、威厳をもって優雅に動かなければなりません。
 そして幼い頃からの特訓に加えて、高いハイヒールを履くことによってそれは完成します。

 宮廷風の歩き方の特徴は、大股で歩くのではなく、パニエで大きく広がったドレスの下で、小刻みにちょこちょこと足を動かすこと。
 それはまるで、パニエの下に車輪でもついているかのような、機械仕掛けの人形のように見えるのだそうです。

 しかし、宮廷の女性は滑稽なほどに大きな髪型を頭上に抱えて、胴はコルセットできつく締め付けられ、釣鐘型の大きなスカートに、高いハイヒール……、速く歩くのはかなり難易度が高かったのではないでしょうか。
 遊蕩で名を馳せた、あの有名なカサノヴァは、宮廷の女性の歩きぶりについて、このように語っています。

 「わたくしはある日、フランスの宮廷に参内することがありましたが、貴婦人たちが部屋から部屋へと移動するときには、まるでカンガルーのような中腰の姿勢でぴょんぴょんとんでいくのを見ました」

 実際女性はこのような恰好では一人で歩くこと自体がなかなか難しく、男性に寄り添って歩いていたようです。

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『秘密の花園』貴族たちの日常や文化がいっぱいなブログ。ベルばらKids関連話も更新していく予定です。よかったら是非、遊びにきてくださいね!」

     

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《ベルばらKidsぷらざスタッフより》
 コラム『楽園の生活案内』を連載中のmashironさんが本を出しました。
 題名は『宮廷マダムの作法』で、「ロココ・ヴェルサイユの宮廷に出入りしている『貴婦人』」に的をしぼって、彼女たちの生活や慣習、人生などについて、彼女たちの目線を通すようにして描いているそうです。くわしくはこちらで⇒

お便り募集このコラムをお読みになった皆さんの感想や質問をお待ちしています。 ⇒こちらの「ベルばらKids専用フォーム」からどうぞ。

投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ  2010/06/17 11:00:00 楽園の生活案内 | | トラックバック (1)

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今日はベルばらkidsぷらざの、mashironのコラム、『楽園の生活案内』の更新日です 第24回は、「宮廷風歩き方」。 見れば一瞬でパリの女性か宮廷の女性か見分けがついてしまうという、宮廷独特の歩き方についてのお話です。 それについてはそちらを参照していただくことにして、こちらではその宮廷風のしぐさを決定することになったバロック・ダンス、あるいはバレエについて触れておきたいと思います。 17,18世紀の人々は、その理想像を、ギリシャ神話などの古代の神々、またはその頃の英雄たちに求めました。 ... 続きを読む

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