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2010年7月15日 (木)

楽園の生活案内

サロン探訪 ~ランブイエ館の青い部屋~

 16世紀、フランス女性たちはサロンの風習を作り出しました。
 というのも、時の国王アンリ4世についてパリへやってきた兵士たちがあまりにもひどい風体であり、そしてそのような彼らがよりによって宮廷において重要な位置を占めていたため、宮廷中が全く下卑た兵隊風俗に染まってしまっていたからです。
 彼らはニンニクの匂いをぷんぷんさせ、ナイフはまるで楊子のように扱うし、破廉恥で突飛な音をたて、間違いだらけでなまりだらけのとんでもない言葉を使って話し、宮殿内をたむろしていたのだとか。

 しかも、人々は何か諍いごとがあればすぐに人を平手打ちにし、宮廷内でも本能に突き動かされれば、女性に暴行を加えることまでも普通に行なわれていたのです。
 そしてなんと、この当時の宮廷規則は、例えば、清潔な身なりで来ること、酩酊しないで来ること、指をなめないこと、皿に唾を吐きかけないこと、食卓で大声を出さないこと、肉を食べたあとの骨を投げつけないこと、ナプキンをポケットにしまわないことなど、現在の私たちからすると非常に常識的なことを繰り返し述べています。
 このことからも、当時のマナーのひどさが窺えるというものです。
 しかも、時の摂政マリー・ド・メディシスは、これに対して何の改善策もたてないという有様。
 そういうわけで、これらの下卑た風俗を何としても建て直し、そして言語を改正する必要がある。
 これは急務である!
 そうして立ち上がったのが、この時代にサロンの風習を編み出した女性たちでした。
 そしてついにそれをなし遂げた女性たちは、17世紀に入ると、これに加えて「教養と才能について実権をにぎること」を目指すようになるのです。

 そんな中、ひときわ強い光を放って輝く一つのサロンがありました。
 それが、ランブイエ侯爵夫人サロンです。
 彼女のサロンは、サン=トマ=デュ=ルーヴル通りにあり、皆から『青い部屋』と呼ばれている、とても礼儀正しい社交の場。
 彼女のサロンは、約50年の間、新しい文化を生み出す中心地として君臨しつづけました。

 彼女のサロンが『青い部屋』と呼ばれるのには、わけがあります。
 それは、彼女の館の部屋全体のいたるところが全て、淡青の塗料で塗られていたから。
 そしてそこにはベルギーで作られたキルティングの縞のサテンに、金の刺繍がほどこされ、さらに銀のかざり紐がついていたというベッドが置かれ、彼女は当時の慣習どおり、そこに常に横たわってお客様を迎えたのだといいます。
 そしてなんと、この館は、彼女自身が宮廷の下卑た風俗にあきれ果て、摂政がそれに対して何の対策も練らないことから、自ら図面を引いてこのために建てさせたのだとか。
そのようなことからもわかるように、彼女は当時の女性にしてはとても優れた教養の持主だったようです。

 このサロンに出入りするために守らなければならない必須事項は「礼儀と知性を欠かさないこと」。
 ここに出入りを許された著名人には、オーモン伯爵ラ・ヴァレット枢機卿シュヴリー法院長コンデ公妃ゲメネ公妃サブレ侯爵夫人バッキンガム公爵などがいます。
 彼女のサロンは、後々まで語り草になるほどの、有名なサロンなのです。

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『秘密の花園』貴族たちの日常や文化がいっぱいなブログ。ベルばらKids関連話も更新していく予定です。よかったら是非、遊びにきてくださいね!」

 

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《ベルばらKidsぷらざスタッフより》
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投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ  2010/07/15 18:33:40 楽園の生活案内 | | トラックバック (3)

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