2013年2月末をもってブログの更新を終了いたしました。 ⇒詳しく
e-book Japan ベルサイユのばら

0228delete -->

« 黒衣の伯爵夫人 | トップページ | 日本人は、いつフランス革命を知ったのか? »

2010年7月 1日 (木)

楽園の生活案内

ギャラントリーとマゾヒズム

 楽園の都に住むにあたって、非常に大事な精神性のひとつに、「ギャラントリー」というものがあります。
 このように聞くと、現代日本に生きる私たちにはちょっとなじみがなくて想像しにくいかもしれません。
 が、ようは「女性に対する好ましい礼儀作法」という意味であることがわかれば、「なんだ、なるほど!」と思えることでしょう。
 私たちでも知っているように、現代でも西洋の男性には全体として女性に対してレディーファーストな姿勢が行き届いているのは、このためです。

 有名な話ではありますが、このような精神性は、中世の騎士道精神がもとになって生まれました。
 それまでは例え宮廷という雅びな場であっても、突然本能にまかせて女性に暴行を加える、なんていうことが、普通に行なわれていたのです。
 そのような非常に粗野なものであったところを、さすがにそれでは問題があると思ったのか、改善する方向に向かわせたのがこの精神性です。

 さてこの精神性、楽園の時代に持ち込まれるようになってくると、少し変形してきます。
 楽園ではとにかく快楽重視、快楽中心でしたから、これに沿うような形に修正されていったのです。
 そこで行なわれたのが、もはやわざとらしいくらいの女性の崇拝。
 男性の恋愛のマナーのところでも触れましたが、男性は「貴女様は私めの只一人の女王様でございます」といったようなことを、すべての女性に対して宣伝しなければならなくなりました。
 とは言っても、この時代、女性が本当の意味で価値を認められていたのかといえば、それは嘘になります。
 何故ならこの楽園では、法律はいつも女性に対して不利に設定されていましたし、例えば浮気などをした場合一つをとっても、女性はそうではないのに、男性が女性を折檻したり成敗したりすることについては法律の上でも良しとされていました。
 つまり女性は、この楽園の中においても、他の時代と同じように男性の従属的な存在とされていたわけですが、なんと言ってもそこは楽園です。
 そのような弱肉強食的な醜さは影をひそめ、これらは「賛美」「崇拝」という美しい形に変えて、読み替えられました。
 そしていつも面白おかしく、いい気持ちで過ごすために考案されたのが、マゾヒズムの快楽に従うということ。
 実際のところ男性は、権力も安定し全てに満たされた結果、退屈しないために必要だったのはこのような類の究極的な刺戟でした。
 男性は自分の奴隷の奴隷になるという、なんとも贅沢な楽しみを発見してしまったのです!

     diamond          diamond         diamond  

『秘密の花園』貴族たちの日常や文化がいっぱいなブログ。ベルばらKids関連話も更新していく予定です。よかったら是非、遊びにきてくださいね!」

 

     diamond          diamond         diamond  

《ベルばらKidsぷらざスタッフより》
 コラム『楽園の生活案内』を連載中のmashironさんが本を出しました。
 題名は『宮廷マダムの作法』で、「ロココ・ヴェルサイユの宮廷に出入りしている『貴婦人』」に的をしぼって、彼女たちの生活や慣習、人生などについて、彼女たちの目線を通すようにして描いているそうです。くわしくはこちらで⇒

お便り募集このコラムをお読みになった皆さんの感想や質問をお待ちしています。 ⇒こちらの「ベルばらKids専用フォーム」からどうぞ。

投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ  2010/07/01 11:00:00 楽園の生活案内 | | トラックバック (0)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/165303/48750141

この記事へのトラックバック一覧です: ギャラントリーとマゾヒズム: