パリジェンヌのバカンスその1:田舎の別荘へ行こう!
高級リゾート地に行くのもいいけれど、田舎の親戚の家や別荘―バカンス時期に貸し出されている貸別荘でのんびり過ごすことが多いのがパリジェンヌのスタイル。そこには今でもまるでプチトリアノンのような風景が広がっています。
こちらは知人のパリ在住マダムが所有する森の中の別荘です。パリを出て電車でほんの30分、車窓からの風景は、どこまでも続く小麦畑やひまわり畑、草をはむ牛たちなど、すっかり田舎と化します。そして森の中にぽっつりと現れるのがこの別荘。パリでは考えられないほどの広々とした敷地の裏庭で遊ぶ鶏たち、朝はこの鶏たちが産んだ卵を収穫して朝食にするそうです。
こちらはこの秋からオペラ座のオーケストラ団員に入団が決まったパリジェンヌ、マリオンのおばあさまが所有している、森の中の川辺に面した別荘。テラスで涼しい風を受けながら冷たいシャンパンでの乾杯で始まるランチは、この夏のバカンス時期の醍醐味。
「特別なことはしない、とにかくゆっくりのんびりと過ごすバカンス」のスタイル。素朴な田舎を恋しがったアントワネットのように、騒がしく忙しい毎日を送っているパリジェンヌだからこそ、自然がいっぱいの中でゆっくりと過ごしたいのかもしれません。
パリジェンヌのバカンスその2:芸術祭へ行こう!
音楽、映画、写真、演劇……7月のフランス各地では、国際的な芸術祭が開催されています。そのどれもが質が高く、世界的に注目されているものです。パリはもとより、フランス国内外から人々がどっと押し寄せます。
その中のひとつ、第62回アヴィニヨン国際演劇祭(7月10日から8月2日まで)。この演劇祭はふたつのそれぞれ独立した組織によって開催されています。


ひとつは、世界的に注目されている演出家や団体が公式招待され、世界遺産のアヴィニヨン法王庁で上演される「IN」。
もうひとつは年々その数は増えていき、今年は一日に1000を超える舞台がアヴィニヨン旧市街地周辺の劇場で上演される予定の自主公演制「OFF」です。
「IN」も「OFF」も、演劇だけでなく、ミュージカル、ダンス、カフェ・テアトル(カフェのような小規模の会場でも演じることができる、主に一人芝居)、サーカス、コンサート、詩の朗読、演劇に関する講演、人形劇などありとあらゆる舞台作品が上演されます。
現在演劇祭開催直前のアヴィニヨンの町は、公演のポスターで溢れ、お祭り気分が盛り上がってきています。
2007年のアヴィニヨン国際演劇祭の様子。涼しい中庭に面した屋外の会場での講演会。フランス古典作品の分析、近年の舞台事情など、連日多岐にわたった講演が行われている。
年齢層も国籍も様々な舞台人がこの約1ヶ月の期間にアヴィニヨンの町に集まり、更に大道芸人も路上にあふれ、文字どおりこの小さな町は1日中お祭り騒ぎになります。
パリから芸術祭開催中の町へ向かうTGVの中は、バカンス中もなお、眠らない町を求めるパリジェンヌで連日いっぱい。暑さの中、さらに刺激を求めるタイプのパリジェンヌには、芸術祭巡りがぴったりなのでしょうね。
第11回の『私だってパリジェンヌ講座』はいかがでしたか?来月は引き続きアヴィニヨンよりお送りします。(市瀬詩子)
★市瀬詩子さんの近況報告★
このアヴィニヨン演劇祭に、市瀬詩子さんが舞台出演します!
詳しくはこちらのアサヒ・コムの記事「アビニョン演劇祭で無言劇 マルソーの弟子ら」をご覧ください!