現役&OGタカラジェンヌの情報、舞台評、動画つきインタビューなど宝塚歌劇関連の話題をお届け。 ⇒詳しく
オスカルやアンドレが3頭身に!ブログ「ベルばらKidsぷらざ」では、Kids最新情報のほか、読んで楽しい連載が満載です。会員サイトでは「ベルばら」の魅力を宝塚歴代スターに聞く動画つきインタビューも!

« 樹里咲穂さんインタビュー | トップページ | 水夏希こそオスカル »

2006年7月10日 (月)

榊原和子のSUMIREジャーナル

『ベルサイユのばら』全国ツアーがスタート!

 『ベルサイユのばら』の雪組全国ツアーが始まった。1月1日に宝塚大劇場で初日が開いた星組『ベルサイユのばら』から7カ月、いよいよファイナルである。

 7月1日の大阪の梅田芸術劇場での初日にはもちろんかけつけたけれど、関東、とくに私の地元のさいたまははずせないし、関東のメイン会場といっていい横浜も行かねば、ということで、またしても『ベルばら』三昧の日々に突入している。

 今回の注目は、ペガサスもガラスの馬車も出てこない部分をどんな形で埋めるのだろうということだが、改訂がかえって物語の流れをスムーズにさせ、初心者にも既成ファンにも納得のいくドラマ展開となった。

 1幕の新場面は、ロザリーの結婚話にアンドレを登場させ、身分違いの恋の苦しさと覚悟を語らせる。この会話は、やがて2幕のアンドレの毒殺未遂やロザリーのオスカルへの愛の告白の伏線となってくる。またオスカルと衛兵隊の場面も増えていて、隊士が売り払った銃剣をオスカルが買い戻すエピソードは、アランの心の揺れ、また隊長オスカルのプライドや真の思い遣りを感じさせる場面になっている。そのシーンが布石になるため、1幕ラストに衛兵隊とオスカルの心情が結ばれる「子守歌」や、「我が祖国」の大合唱につながる流れが自然になった。また1幕のラストが群衆シーンによる締めくくりという構図は、2幕のクライマックス「バスチーユ」とシンクロし、観客の生理としてもドラマの流れにのりやすくなっている。

 ただし2幕のエピローグで、ガラスの馬車のかわりに天国の雲の上に乗ってアンドレが登場するところは、書き割りの雲が寒々しい。あれならホリゾントにスモークだけでよかったのでは?それにオスカルの「我が名はオスカル」の歌の間も、“オスカルー”と聞こえてくるアンドレの声は不要ではないだろうか。

 だが、そんなことも些細な傷にしか思えないくらい、この「オスカル編」は観客を物語世界にみごとに連れて行ってくれる。アンドレ、ジェローデル、ロザリーとベルナール、ジャルジェ家の家族、乳母、衛兵隊士たち、オスカルと彼女を取り巻く人々の互いへの思いとはうらはらに、悲劇がオスカルやアンドレをさらっていく。その“ままならなさこそが人生”でもあるのだと『ベルサイユのばら』は教えてくれるのだ。(榊原和子)

投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ  2006/07/10 12:08:04 榊原和子のSUMIREジャーナル | | トラックバック (0)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/165303/10867848

この記事へのトラックバック一覧です: 『ベルサイユのばら』全国ツアーがスタート!: