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2006年8月18日 (金)

夏は手作り!★ステージドレス

衣装製作~サンバの衣装ならではのポイント

読者の皆様、こんにちは。
今月26日に行われる浅草サンバカーニバルまであと残りわずかとなり、練習、衣装製作ともに大詰めを迎えています。

今回は、普通のソーイングとは違う、サンバの衣装ならではの製作ポイントをピックアップしてご紹介します。

Step1♪土台作り

はじめにドレス、頭飾り、背負子など、衣装の土台となる部分を作ります。

★ドレス ―ドレスは、私は市販されているウェディングドレスの型紙をアレンジして作っています。
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★頭飾り、背負子 ―頭飾りと背負子は針金でを骨組みを組んでいきます。太さ・強度が異なる複数の針金を使い分けて、形を作ります。
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骨組みを作る際、針金の素材の使い分けを間違えると、パレード本番に大変なことになります。
がっちりと支えるべき背負子の骨組が、風にあおられ、へにゃへにゃに…。背負子がへにゃへにゃになったダンサーは、本当に哀れです。

毎年、浅草サンバカーニバル直前に行われる屋外練習で、出来上がった衣装を着て踊り、衣装の見栄えや強度をチェックをします。この時に背負子の骨組みの欠陥に気づき、浅草サンバカーニバル直前にもかかわらず大幅に作り直したことが、これまで何回もあります……。

★蛾の衣装の土台
2004年浅草サンバカーニバルで私が着たポルタ・バンデイラの衣装を細かくみていきましょう。このときのパレードテーマに沿って私が製作した衣装のモチーフは「蛾の女王」でした。

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この蛾の背負子は、針金で骨組みを作り、体にあたる部分が柔らかくなるように梱包用資材のポリエチレンフィルムを巻いています。
その上に芯地、布を貼っています。

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断熱材を切り抜いて作った蛾の羽根を接続します。この羽根は持ち運びがしやすいよう、取り外しができます。

Step2♪モチーフ作り

衣装の土台ができると、モチーフを作り装飾していきます。
遠くから見ても見栄えがいいように、色使いが派手でキラキラ光るモチーフを作ります。

☆スカートに付ける蛾のモチーフ
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芯地を蛾の形に切り抜き、布、ボールチェーンを貼っています。

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スカートに蛾がとまっているという感じを出すため、蛾の羽の縁に針金を縫い込み、反り返らせて立体感を出しました。

☆スカートの腰部分につけるモチーフ
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全体を考えながら、芯地にカラフルなラインストーンと太さの異なるボールチェーンをバランスよく配置し、グルーガンで接着します。
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ラインストーンの配色で衣装の雰囲気は大きく変わります。蛾の女王は「魅惑的に華やか」というイメージなので、濃いピンク、紫、青、緑などを使いました。

☆羽根
サンバ衣装といえば色とりどりの羽根でしょう。羽根を上手く使うことによって、衣装にボリュームと華やかさと洗練さが生まれます。

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スカートの裾につけるオーストリッチ(ダチョウの羽)このような状態に組んだ羽根をスカートの裾につけます。

私のスカートの裾の長さは約5m、裾に羽根を2重に付けているので約10mもの羽根を組まなければなりません。これは結構大変な作業でした。

Step3♪完成!

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このときは、カーニバルの前日ぎりぎりまで作業をして、やっと出来上がりました。当時はOLだったので、会社の休み時間も使い、人があまり通らないスペースで(こっそり)作業していました。
そうして出来上がったこの衣装は蛾のモチーフの質や全体の配色等にとてもこだわり、チームの仲間にも好評でした。納得がいくまでこだわった自作の衣装だと、踊りに自信が出てくる感じがします。

いよいよカーニバル当日。こうして製作した衣装やアクセサリーは、運送会社に運んでもらうわけではなく、自分で電車に乗って会場に持ち込みます。かさばる蛾の羽根やドレスをどうやって運び込むのでしょうか?
次回は衣装を持ち運びしやすくする為の工夫など、ちょっとしたポイントを紹介したいと思います。(ひよこ)

投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ 2006/08/18 10:00:00 夏は手作り!★ステージドレス | | トラックバック (0)

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