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2006年10月 7日 (土)

榊原和子の宝塚初日&イベントレビュー

元気をもらおう!月組日生劇場公演「ミュージカル『オクラホマ!』」

宝塚月組日生劇場公演初日
ミュージカル『オクラホマ!』

 日生劇場の宝塚公演が開幕した。今回は『オクラホマ!』。リチャード・ロジャースとオスカー・ハマースタインIIの名コンビが生んだブロードウェイ・ミュージカルである。

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 オーケストラピットのないこの劇場で、毎回オケの位置がどこになるのかも楽しみのひとつなのだが、今回は舞台奥にいて、お芝居が始まると背景幕の向こうで演奏、出演者の後ろから押し寄せる音の迫力は満点だ。そのオーケストラのテンポのいい序曲で、軽やかに明るく、ミュージカルらしい舞台が始まる。

 主演のカーリーは轟悠。登場曲は「美しい朝に」。60年代に生まれたのどかなミュージカルらしいおおらかな歌を、のびのびと歌いまくる。ついこの間まで『暁のローマ』のカエサルで貫禄を見せていたとは思えないほど、すっかり西部の若者に変身している。

 相手役であるローリーの城咲あいも、おきゃんなクレオパトラとはまた違う素朴な女の子の一面を見せて、背伸びしない可愛らしさがあり、轟ともいいバランスを見せている。

 そして、意外性に満ちたキャストであり印象的な存在なのが、ジャッドの霧矢大夢。屈折と情念を抱えたカウボーイの役で、これまでにない荒くれた男っぽさを出している。ローリーに言い寄るシーンが何回かあるのだが、強引さと男くささで観ているものをドキドキさせる。

 この3人の三角関係がメインストーリーで、その対立がもっとも緊迫するのが「ランチボックス」、このミュージカルの最大の見せ場である。女の子の手料理が入ったランチボックスを、男たちが次々に競り落としていく場面なのだが、ローリーのランチボックスのためならと、鞍や馬、拳銃まで売り払うカーリーに、働いた財産をすべてつぎ込むジャッド。2人の競り合いは、それぞれの思いをローリーにぶつけて熱く、観ていて手に汗を握らせる。

 3人のドラマは、二幕後半に入ってさらに劇的な展開をとげるのだが、ある意味では悲劇と言える結末も、全編を流れるのどかで明るい音楽にいつしか押し流されていく。それはちょうど人生にも似ていて、美しい朝はどんな時も、どんな人にでも訪れる。「オクラホマ!」はそんな、生きることへのシンプルな肯定で、観るものに元気を与えてくれるミュージカルなのだ。

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 今回は、短いがフィナーレのショーもついていて、轟悠のスーツ姿のダンスや、ジャッドとは180度イメージを変えて華やかに登場する霧矢大夢の、男役スターらしいダンスが次々に繰り出されるのが嬉しい。

 その他、夢咲ねね、美鳳あやなどの娘役たち、男役では一色瑠加、研ルイス、青樹泉らが面白い役で活躍しているし、下級生たちも出番が多く、新鮮な顔が目を楽しませてくれるが、なんと言っても見逃せないのがエラー叔母さんの越乃リュウ。本来はバリバリの男役なのに、気っぷのいい西部の女を好演。なおかつ美しいのだ(フィナーレでは、またクサイ男役で踊っているのも楽しい)。

 轟悠と月組生35名の出演者が歌い踊るこの『オクラホマ!』は、27日まで日生劇場で公演中。(文・榊原和子/写真・平田ともみ)

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◆月組日生劇場公演◆

ミュージカル『オクラホマ!』
音楽/リチャード・ロジャース 脚本・作詞/オスカー・ハマースタインII
潤色・演出/中村一徳

公演期間:2006年10月5日(木)~10月27日(金)


詳しい公演情報は宝塚歌劇のサイトでご確認下さい。

投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ  2006/10/07 18:00:31 榊原和子の宝塚初日&イベントレビュー | | トラックバック (0)

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