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2006年11月19日 (日)

榊原和子の宝塚初日&イベントレビュー

朝海ひかる初日会見「新たな発見をしながら、最後まで取り組んでいきたい」

雪組東京宝塚劇場公演『堕天使の涙/タランテラ!』 初日(11月17日)
朝海ひかる初日会見

 東京宝塚劇場で、雪組主演男役である朝海ひかるの退団公演が、17日、幕を開けた。

 植田景子作・演出の『堕天使の涙』は、神により地獄に落とされた堕天使ルシファーが人間界に現れ、その葛藤や愛憎を見つめていく物語。バレエ界が背景になっていることでバレエ仕立ての見せ場がいくつかあり、また耽美的な装いのなかにヒューマンなメッセージが希求されている。

 ショーは荻田浩一作・演出による『タランテラ!』。毒蜘蛛と舞踏病をモチーフにしたプリミティブな色合いは、美しい悪夢のようなおもむき。満載された群舞と、その中で踊る朝海ひかる舞風りらのダンス力、また2人を支える水夏希をはじめとする雪組の、今のエネルギーの渦に圧倒されるようなステージだ。
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 この日朝から、初日に先だって通し舞台稽古が行われ、その終演後に主演男役である朝海ひかるの囲み会見が行われた。

 まず朝海からの挨拶がある。「最後の通し稽古ということで感慨深いものはありましたが、それよりも初日に向けての段取りや、また変更点などに集中していました。これから12月24日の千秋楽まで、出演者一同がんばっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします」。

 続いて記者からの質問が投げかけられる。

──この公演全体と朝海ひかるの見どころを。
「宝塚的ではないとおっしゃるかたもいますが、みればみるほど味のある、真ん中だけでなくいろいろなところに意味があり、見るところの多い、奥深い2作品です。私はお芝居もショーも人間ではない役です(笑)。ダンスもふんだんにありますし、ダンスとお芝居と歌の融合を見ていただければと思っています」

──いろいろな役を経てきた主演4年を振り返って。
「さまざまな役をさせていただいたので、今回の2作品は、男役だけをしてきたかたよりも(私だから)表現しやすいかなと思って、両先生が作ってくださったのだと思います。今までの役をもとに、また、新たに発見することがあれば発見しながら、最後まで取り組んでいきたいと思います」

──フィナーレで銀橋から本舞台をみている場面がありますが、あのときの気持ちは?
「微笑ましいというか、みんなが汗を流して1つになって踊っているのを、ちょっと引いて―客席ではないんですが―見ていることはなかったので、温かい気持ちになります。みんなのエネルギーをもらって、また輪の中に戻っていきます」
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               ★              ★

 これから初日を迎えようとする緊張のなか、これまでの初日会見よりも、どこかリラックスをしていた朝海ひかる。この公演にかける意欲と自信が内側からあふれ出てくるような、明るい表情をしていたのが印象的だった。朝海、そして相手役の舞風りら、また専科の高ひずるを含めると10名が退団するこの公演は、奇しくもクリスマス・イブ、12月24日に千秋楽を迎える。
(文・榊原和子/写真・吉原朱美)

《関連情報》
朝海ルシファーの神秘と怪しさ 雪組『堕天使の涙』(11/21Up)
演じ手への愛があふれる傑作 雪組『タランテラ!』(11/22Up)

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◆雪組東京宝塚劇場公演◆
『堕天使の涙』
作・演出/植田景子

レビュー・アラベスク『タランテラ!』
作・演出/萩田浩一

公演期間:2006年11月17日(金)~12月24日(日)
詳しくは
⇒宝塚歌劇団公演案内へ

投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ 2006/11/19 10:14:25 榊原和子の宝塚初日&イベントレビュー | | トラックバック (0)

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