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2007年1月26日 (金)

中本千晶のヅカ★ナビ!

<中級>「武士の一分」檀れいの活躍に思う

レベル:★★☆(中級編)
分野:キャリアカウンセリング
対象:転職しようかどうか迷っている人も必見!

冬休みを利用して、映画「武士の一分」をみてきた。もと星組・月組トップ娘役のれいが華麗なるヒロインデビューを果たしている作品だ。

在団中から美人の誉れ高く、99年、02年の宝塚歌劇団の中国公演でも大人気だったという。しかも、はかなさ、強さから魔性まで何でも表現できる芝居心のある娘役さんだった。スクリーンのなかでそれらが見事に生かされているのを確認して、うれしくなった。

「あの初々しさは宝塚の娘役仕込だよね」
「着物の着こなしも宝塚で鍛えただけあるよね」
と、頼まれてもいないのに親心モードで一安心する私。たぶん同様の気分で映画館に足を運び、この映画の興行成績に一役買っているヅカファンは少なからずいるんじゃないかな。

通常、宝塚の生徒はいつかは必ず劇団を去らなければならない。とくに、トップスターの場合はトップに就任した後に待つのは退団の花道だけである。
だが、去り行く彼女たちはトップスタークラスでもまだ30代なのだ。宝塚での人生は終わりを告げても、本来の人生はまだまだこれからという時期。退団後どのような道を歩むかは一人の人間としてとっても重要な問題だ。

芸能界に転身する人も多いが、映像の世界への転身はなかなか難しい。
なぜなら第一に、歌やダンスがいくら上手くても映像の世界では意味がない。
第二に、舞台映えのする容姿と、スクリーン映えする容姿は違う。スラリと背が高くて目鼻立ちのはっきりした男役スターは舞台でこそ目をひくものだ。
第三に、これは男役スターの場合だが、10年以上鍛えてきた「男役の芸」がまったく使えない。かえって色眼鏡でみられ、面白がられるだけで終わることさえある。

それだけに、今回のちゃんの華々しい女優デビューを喜ばしく感じてしまうのかもしれない。

ただ最近は、れいに限らずみんな転身の仕方が上手くなったような気がする。
歌の上手い人、ダンスの上手い人、トークの切れ味が鋭い人、ひとくちに宝塚スターといってもいろいろだが、最近は各自の個性を行かせる場を厳密に選択してタレントとしてのキャリアを積んでいく人が増えた。
これも「転職」が一般化した世の中の影響だろうか?

昨年から今年にかけて、たくさんのトップスターが外の世界に羽ばたいていった。
一時代を築いた和央ようか花總まり(宙組)、身も心も大きくて男らしい湖月わたる(星組)、踊るフェアリーコンビ朝海ひかる舞風りら(雪組)。そして2月には、日本物からコスチュームプレイまで何でもござれの正統派、貴城けいと、短期間だが夫婦善哉ぶりをみせた紫城るい(宙組)も宝塚を卒業してしまう。

これだけ挙げるだけでも七人七色、卒業後の道も七色に違ってしかるべきじゃないか。
一人ひとりの魅力と実力とが生かされる場が見つかることを願ってやまない・・・と、まるで卒業式の母親モードな私です。(中本千晶)

☆ステップアップのための宿題☆
卒業後のトップスターがどんなステージで活躍したらよいか、想像を巡らしてみるのも楽しいかも。気分はすっかりプロデューサーです!

投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ 2007/01/26 10:30:00 中本千晶のヅカ★ナビ! | | トラックバック (2)

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» 壇 れい トラックバック 壇 れい
武士の一分を見て檀れいさんを知り、ファンになりました。宝塚歌劇団在籍の頃の事はあまり知らないので書いていく事にしました。 続きを読む

受信: 2007/02/10 21:22:02

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