プレシャスインタビュー
芝居をやっている、単純にその楽しさ―大浦みずきさんインタビュー
元宝塚トップスターの大浦みずきさんが、宝塚プレシャスインタビュー「スターNow!」に登場します。3月29日から青山円形劇場で始まるダンスシアター『コインランドリー』の稽古場にお邪魔して、ダンスシアターってどんな内容?タイトルにあるGIGEITENってどういう意味なの?など、さまざまな疑問に答えていただきました。読み応えのあるロングインタビュー、前編、後編と2回に分けてお届けします。前編はまず、06年の活動を振り返っていただきました。
大浦みずき
おおうら みずき。女優、元宝塚歌劇団花組トップスター。東京都出身、誕生日8月29日(乙女座)。
74年星組「虞美人」で初舞台。88年から主演。
宝塚時代の主な舞台に「キス・ミー・ケイト」(88年)、「会議は踊る」(89年)、「ロマノフの宝石」(89年)、「ベルサイユのばら」(90年)、ほか多数。91年「ヴェネチアの紋章」を最後に退団。以降、ミュージカル、タンゴリサイタル、ストレートプレイと幅広く出演。エッセイストとしても活躍。
退団後の主な舞台に「三文オペラ」「レ・ミゼラブル」「イーストウィックの魔女たち」「NEVER GONNA DANCE」「ナイン」「カルテット」「スィングボーイズ」ほか多数。第30回菊田一夫演劇賞受賞。第13回読売演劇大賞女優賞受賞。
(インタビューより)
―― 昨年は読売演劇大賞の優秀女優賞の受賞からという幸先のいいスタートでしたね。その前年には、同じ『ナイン THE MUSICAL』で菊田一夫賞も受けていて、2年続けての賞取りということに。
今まであんまりそういうことを気にして生きてこなかったんですけど、やはり「やったことをちゃんと見てましたよ」という、ごほうびのような、そんなものをいただけたのはすごく嬉しいことでしたね。
舞台って、お客さんに喜んでいただけて自分もある程度満足できたら、それでOKなんですけど、賞をいただくと、もう1つ拍手してもらったみたいな、そういう感じがありました。幸せでございました(笑)。
(中略)
―― 5月のイプセン原作の『民衆の敵』。坂手さん演出のストレートプレイで、夫も子供もいる温泉地の医学博士。公害問題を告発する長台詞では、男の人がやったらプロパガンダになりかねないのを、柔らかくうまく提出してましたね。
ああいう社会性に溢れたものって、おそらく退団してから初めてだったと思うんですよ。それで、私ってこういうことすごく好きだったんだ!と、まず思いました。男役時代って、そういう立場の役が多かったし、そういう傾向の本を好きでよく読んでいたんだということも思い出したり。退団後はすっかり忘れていたことが、あのとき刺激されて蘇ってきました。
(中略)
―― ストレートプレイの面白さを演じたあとは、7月から9月初めまで宮田慶子さん演出の『ピッピ』で、名古屋や大阪や九州まで行かれましたね。宮田演出は初めてでしたか?
そうなんです。宮田さんが非常に素敵だなと思ったのは、ふだんはストレート・プレイの演出のかたなのに、とにかく音楽のことや踊りのことをすごくわかっていて、なおかつそれを演劇的に捉えて、こうしてほしいという的確なサジェスチョンがあるんですよ。
これまでの経験では、わりと大きなミュージカルでも振付家まかせで、演出家は口を出さないということが多かったんです。でも宮田さんは、振付家のかたも歌唱指導のかたもいるうえで、演出として見た総合的なところとか、こういうふうに運んでいきたいというものを、きちんとおっしゃるんです。
それからビジョンをはっきり持ってらして、私はこれはこういうふうに見せていきたい。こうは見せたくないとか言われる。そういう部分が共感できました。だから、この『ピッピ』も楽しかったけど、次はもっと大人のドラマも一緒にやってみたいなと。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
インタビューの全文は「宝塚プレシャス」でご覧いただけます。そして近日公開されるインタビュー後編では、いよいよ壮大なプロジェクトの第1弾『コインランドリー』の全容が明らかに!大浦さんの「今」がわかる5つの質問もお楽しみに!
自転車キンクリーツカンパニーの鈴木裕美さんを構成・演出に迎え、言葉と踊りの融合を目指したちょっと不思議なダンスシアター。
⇒詳しくは公演情報へ
《関連記事》
《関連記事》
■「異色のベルばら」大浦みずきさんインタビュー!(06/3/25)
■どこまで原作から離れられるか―大浦みずきさんインタビュー後編(06/4/1)
投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ 2007/03/28 10:00:00 プレシャスインタビュー | Permalink | トラックバック (0)