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2007年3月 1日 (木)

プレシャスインタビュー

淡泊で粘り強い人―久世星佳さんインタビュー

Kuze0169  宝塚を退団して、各分野で活躍をするスターのなかで、もっとも幅広い女優としての顔を見せているのは久世星佳だろう。蜷川幸雄のシェイクスピアや帝劇のミュージカル、そして小劇場演劇が生んだ、たとえば鈴木裕美や鈴木勝秀といった才能との仕事も多い。それもそのはず、久世星佳の名を知らしめたのは、正塚晴彦と組んで生みだした『BLUFF』や『WANTED!』といった、バウホール芝居の傑作だったのだから。

 3月2日から『グッドラック、ハリウッド』に出演する元宝塚トップスターの久世星佳さんが、宝塚プレシャスインタビュー「スター列伝」に登場します。読み応えのあるロングインタビュー、前編、後編と2回に分けてお届けします。

久世星佳
 くぜ せいか。女優。元宝塚歌劇団月組主演男役。東京都出身。
 83年、宝塚歌劇団入団。96年、月組主演。
 宝塚在団中の主な作品に「グランドホテル」(93年)、「風とともに去りぬ」(94年)、「ミー・アンド・マイ・ガール」(95年)、「銀ちゃんの恋」「CAN-CAN」「チェーザレ・ボルジア」(96年)ほか。97年「バロンの末裔(まつえい)」を最後に退団。
 退団後はストレートプレイを中心にさまざまな演出家の作品に出演。主な作品にTPT公演「署名人/マッチ売りの少女」(97年)、「ロマンチック・コメディ」「リチャード3世」(98年)、「マレーネ」「ニジンスキー」(99年)、「グリークス」「OUT」(00年)、「観客席」「欲望という名の電車」(01年)「モーツァルト!」(02年)、「KASANE」(04年)、「円生と志ん生」「ドレッサー」(05年)、「プライベート・ライヴズ」(06年)ほか多数。
 07年3月に「グッドラック、ハリウッド」に出演。
 ⇒久世星佳公式サイト

 インタビュー前編では、退団後の活動を中心にお話を伺いました。
 女優になって今年で10年、その間、20作以上のさまざまなジャンルの作品に出演し、幅広い役柄を演じわけている久世星佳さん。印象的だった作品や演出家との出会い、これから演じてみたい役、そして今回の作品『グッドラック、ハリウッド』についても語っています。

 ここでは前編から『グッドラック、ハリウッド』についてのお話を掲載します。

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ちょっとほろ苦い人間ドラマ

 3月2日から始まる『グッドラック、ハリウッド』は、3人芝居で、リー・カルチェイムというアメリカの脚本家が、有名なビリー・ワイルダー監督をモデルに書いた作品です。

 私の役のメアリーは、長塚京三さん扮する往年の名監督のボビー・ラッセルのもとで働き、女性としては不器用だけど仕事は有能で、彼の世話をするのに生き甲斐を感じている人なんです。

 メアリーは監督を好きなんですが、ボビーはちょっと偏屈な監督ですから、あまり“おんなおんな”した助手だと、おまえはもういらないと言われそうで。ですから、そのへんは抑えて、イメージでは、長方形のなかに薄いピンクのハートが見えたらいいかなと。押して押してというのではなく、好きという雰囲気だけ出していきたいなと思っています。

 長塚さんは、お稽古中からボビーそのものです。筒井道隆さんはデニスという新進脚本家なんですが、彼がやると普通の役者さんが演技しそうなところも、フッという力の抜けた面白さがあって見入ってしまいます。2人が演じる往年の名監督と新進脚本家という関係の中で、時代が変わっていくことにボビーが気づいていく。そのボビーを暗いほうにいかないように元気づけたい、人生には他にもやることがあるじゃないですかと伝えたいのがメアリーで、その思いをうまく見せていきたいですね。

 ハリウッドという、もはや憧れの世界というところではなくなっている、そういう世界の裏側や、昔の映画界に生きていた人間と新しい勢いのある世代との、ちょっとほろ苦い人間ドラマという部分を、きっと楽しんでいただけると思います。

グッドラック、ハリウッド
期間・場所:
・2007年3月2日(金)から18日(日)/新宿・紀伊國屋サザンシアター
・2007年3月27日(火)/福岡・メルパルクホールFUKUOKA
・2007年3月30日(金)/ 兵庫・兵庫県立芸術文化センター中ホール
・2007年4月1日(日)/名古屋・中日劇場

作:リー・カルチェイム
翻訳:小田島恒志
演出:山田和也
出演:長塚京三、久世星佳、筒井道隆
※詳しくは⇒公演情報へ

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 そのほかのお話は、クラブA&A「宝塚プレシャスインタビュー:スター列伝」でお楽しみください。

 「宝塚は私の庭?」「『愛してる』なんて言えない」「衣装部さんに誉められた理想の体型」など、宝塚歌劇団時代のお話を伺ったインタビュー後編は来週掲載予定です。お楽しみに!

投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ 2007/03/01 20:34:06 プレシャスインタビュー | | トラックバック (1)

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