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2007年4月13日 (金)

中本千晶のヅカ★ナビ!

《初級編》キティちゃん、トップスターに!

レベル:★☆☆(初級編)
分野:春の行楽シーズンガイド
対象:宝塚に興味がない娘をタカラジェンヌにしたいという野望に燃えるお母さん、まずはこれからどうでしょう?

 サンリオピューロランドで上演中のハローキティの「くるみ割り人形」、どうしても、ど~してもこれを観に行きたかった私、しかし、大人ひとりで行くのは恥ずかしかったので、娘さんを連れて行くという友だちにくっついて行くことにした。

 というのも、かの『エリザベート』の演出家でもある小池修一郎氏が演出を手がけ、振付を若央りさ、衣装を有村淳が担当しているのだ。 

 早めに劇場入り口にスタンバイして並んでいると、あっという間に後ろにぞろりと列ができた。意外と人気だ! 前から2番目のセンター席をしっかりゲットして、開演を待つ。
 幕開きは、キティちゃんのボーイフレンド、ダニエル君の客席降りソロで始まった。キティちゃんがどんな素敵な女の子かを歌い上げるダニエル君。団体で観劇に来ている幼稚園児たちが「わあ~っ」といっせいに歓声をあげるのが、なんとも微笑ましい。

 物語は、ふとしたきっかけで人形たちの世界に迷い込んでしまったキティちゃんが、ネズミの悪党たちに襲われそうになるところを、くるみ割り人形君に助けられるというもの。

 声を宝塚OGの樹里咲穂さんが担当している「くるみ割り人形の君」がじつにカッコいいんだな~。りりしい軍服を身につけ、なぜか手にはエクスカリバーばりの剣を持っていて、普段はこれでくるみを割るんだけど、ピンチのときにはこの剣でもってキティちゃんを救うのだ。
 もし、本物のタカラヅカのショーだったら、この役をやるのがトップスターだろうね。

 もちろん、最後にはタカラヅカ風のフィナーレもついている。舞台上には9段の「大階段」がしつらえられ、最初にキティママのエトワールが登場して歌う。その後、ラインダンスやデュエットなどが展開され、「お約束」のパレードで幕が降りる。

 パレードの一番最後に、一番大きな羽根を背負って大階段を降りてきたのはキティちゃん。キティー・ファミリーのトップスターはやっぱり彼女なのだった。

 ひゃあ~~! これぞまさにタカラヅカ~ と、私と友だちは客席で大騒ぎ。この日は、ほかのショーもいくつか観たのだけれど、やはり「くるみ割り人形」は何かが違うような気がした。

 その違いをかもし出しているのは何だろう?
 確かに、キティーちゃんが背負っている羽根や、スパンコールのついたタキシードや、やけにカッコいいくるみ割り人形の君といった、目に見える「お約束」の力も大きいのだろう。

 でも、それ以上に大きいのは、あの盛りだくさんな要素を一気に展開させるスピード感ではないだろうか、と思い当たった。
 わずか35分間でフィナーレまでやっちゃう、決して観客を飽きさせないサービス精神。そういえば実際のショーも、歌って踊って羽根つけて、あれこれやっているけれど、上演時間はわずか1時間弱である。

 「ああ、お腹いっぱい~」 タカラヅカのエッセンスを満喫して、ピューロランドを後にしたのでした。
 小学生の娘さんより、その母と私のほうが何倍も楽しんでいたような気がする?

☆ステップアップのための宿題☆
樹里さん以外にも、『エリザベート』雪組初演版のゾフィー役をつとめた朱未知留さんなど、何人かの宝塚OGが声の出演をしていますよ。(中本千晶)

投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ 2007/04/13 11:00:00 中本千晶のヅカ★ナビ! | | トラックバック (0)

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