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2007年5月 8日 (火)

由美子へ・取材ノート

第7章-1 舞台1981~1982

22  「宝塚随一の美女」と称された元タカラジェンヌ北原遥子(本名・吉田由美子)の生涯を詳細な資料と証言でつづるノンフィクション『由美子へ・取材ノート』

 第7章では入団2年目までの北原遥子の舞台活動を描く。
 『暁のロンバルディア』での抜擢によって、本公演でも北原遥子は、次々に大役や新人公演のヒロインがまわってくるようになった。その後、退団まで出演した舞台の軌跡を、歌劇誌や宝塚グラフ誌に掲載された記事や批評、そして当時を知る人のコメントとともに追っていこう。

☆        ☆        ☆

【1981年】

11月13日~12月20日/宝塚大劇場
『かもめ翔ぶ海』(新人公演・千賀)
『サン・オリエント・サン』スーフィー
 芝居の『かもめ翔ぶ海』は、本公演は出番がなかったが、第一回の新人公演では、かもめの群舞と男の子を演じて、女の子役の小乙女幸とともに伸び伸びとした舞台姿を見せた。
 第二回の新人公演では、主人公の許婚者千賀、出番は少ないが、格としては大きな役で、北原遥子への劇団の期待をうかがわせた。また、エキゾチックなショー『サン・オリエント・サン』のなかでは、遥くらら扮するオリエントの神サンサーラにいつも付き従うスーフィーに抜擢された。中性的な妖精役を、体操の技を生かして可愛らしく演じた。
●楽屋取材コメント(82年1月号 歌劇)
「今は何でもできるようになりたい時期で、ダンスでももっと感情が表現できるようにしたいんです。スーフィーは可愛かったよと言われたのが嬉しいですね。」
●新人公演評(82年1月号 歌劇)
千賀・北原遥子(本役鳩笛真希) 美しかった。が、最初から何故か悲しそうであった。従って後半泣かせられない。第一回の男の子で見せた天真爛漫さをうまく演技に生かせれば一駒先に進めるのだが。(P)

☆        ☆    (中略)  ☆      ☆

 当時、雪組トップ男役として活躍していた女優の麻実れいは、由美子から見たら憧れのスターだった。その麻実はしかし、由美子について、自分なりに親しみも興味も抱いていたという。そんな思い出をこんなふうに語ってくれた。

 「彼女を初めて観たのは、雪組に配属されたばかりのときだと思います。劇団に隣接されている一番大きな稽古場に、研1生が入ってきたんです。たぶんロケットの稽古だったと思います。全員が真っ黒のレオタードで、胸に名前が書いてあるんですけど、そのなかの1人の少女があまりにも綺麗なので、“わー綺麗ね!あの子”と、おもわず言った覚えがあります。宝塚は綺麗な娘役さんがたくさんいますけど、私の現役時代に見た中で、同じ名字の北原千琴さんと北原遥子さんが双璧でした。

☆        ☆    (後略)  ☆      ☆

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《関連情報》
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《バックナンバー》
もうひとつの『由美子へ』―若くして逝ったある宝塚女優の記録
第1章 見果てぬ夢
第2章 誕生と家族
第3章 体操する少女
第4章 宝塚との出あい
第5章 宝塚音楽学校
第6章 娘役北原遥子

投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ 2007/05/08 15:40:59 由美子へ・取材ノート | | トラックバック (0)

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