中本千晶のヅカ★ナビ!
《上級編》11年めのエリザベート
レベル:★★★(上級編)
分野:エリザベート・トリビア
対象:この夏、『エリザ』でアツい人たち(新人、ベテラン、出戻り問わず)
いよいよ東京宝塚劇場でも幕を開けた雪組公演「エリザベート」、ただでさえ人気のミュージカルであるのに加え、11年前に初演したのと同じ雪組で上演するという点も話題のひとつだ。
雪組初演でハマった私としては思い入れもひとしおで、さっそく大劇場まで足を運び、
「やっぱり、一度経験がある組での再演は余裕が違うわよね~」
などと悦に入っていたのだが・・・。
プログラムの小池修一郎氏の言によれば、現雪組で初演版にも出ていた人はたった6人しかいないというではないの! これじゃまるきり新しいカンパニーも同然だ。
さて、その6人とはいったい誰でしょう?
気になったので、初演版のプログラムを引っ張り出してきて調べてみたところ、つぎの6人であった。
(これ、何も見ずにスラスラ言えた人には、『真性・エリザオタクで賞』を贈ります。)
飛鳥裕(グリュンネ伯爵)→グリュンネ伯爵!
灯奈美(ルドヴィカ公爵夫人)→スターレイ夫人
美穂圭子(リヒテンシュタイン伯爵夫人)→マダム・ヴォルフ
未来優希(皇太后ゾフィー)→ハンガリーの男(ソロ)など
彩吹真央(フランツ・ヨーゼフ)→黒天使
ゆり香紫保(死刑囚の母)→市民、ハンガリーの女など
※名前(現公演の役)→初演時の役・・・です。
ちなみに11年前の新人公演では未来優希がゾフィー、彩吹真央がシュテファン(大劇場)、エルマー(東京)だった。未来ゾフィーの上手さは当時からすごい話題をさらっていたのです。
こうしてみると、たかが6人、されど6人。11年前にもそれぞれ要の役をやっていた人が今も残っているのは大きいんじゃないか。やはり、あの「余裕」は2度目の雪組ならではのもの?と再び悦に入ってみたりして。
とはいえ、今回の公演の主要な役どころでいうとフランツ・ヨーゼフの彩吹真央以外は初参戦だ。水夏希(トート)は月組だったし、白羽ゆり(エリザベート)、音月桂(ルキーニ)は宝塚音楽学校に入学したばかり、鳳稀かなめ(ルドルフ)に至ってはまだ中学生だったという!!!
演ずる側が変われば、観る側の感性だって変わるだろう。
かくいう私だって、初演のころは「あんなにいいダンナさんに恵まれたのに、エリザベートってちょっとワガママよね」ぐらいに思っていたのだが、今は違う。
「一度、わたしの視点で見て欲しい」と切々と願うフランツ・ヨーゼフだが、じゃあ自分はエリザベートの視点でものごとを考えたことはあったのか?
哀しいかな、夫婦の間は「二隻のボート」なりけりと理解できるくらいにはオトナになったかなと思う。
ああ、「10年ひと昔」とはよくぞ言ったり。
11年の歳月はやっぱり重いのでした。(中本千晶)
☆ステップアップのための宿題☆
ちなみに、11年前の雪組公演には和央ようかがエルマー(東京公演はルドルフ)で、花總まりがエリザベートで、安蘭けいが少年ルドルフで、貴城けいがカフェの男で出ていました。今、ビデオをあらためて見直すと、スター勢ぞろいでものすご~くお得な気分になれます。
投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ 2007/07/13 10:50:24 中本千晶のヅカ★ナビ! | Permalink | トラックバック (0)