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2007年8月 6日 (月)

榊原和子の宝塚初日&イベントレビュー

安蘭けい、包み込むような優しさみせる 星組博多座『シークレット・ハンター』

星組博多座公演初日(8月1日)
『シークレット・ハンター』

 夏真っ盛りの博多座に、星組が乗り込んだ。
 今年の春の、安蘭けい主演お披露目公演の『シークレット・ハンター』と、昨年湖月わたるの退団公演として上演したロマンチック・レビュー『ネオ・ダンディズム!II』の2本立てである。

 人数は専科の汝鳥怜を加えて40名、約半分になっているが、下級生から上級生に至るまで、あちらにもこちらにも顔を出し、全員がめいっぱい活躍する楽しい公演になっている。

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 大劇場、東京宝塚劇場と上演を重ねてきた『シークレット・ハンター』は、「俺に盗めぬものはない」と豪語する腕利きの泥棒ダゴベール(安蘭)と、彼が誘拐することになったある国の王女ジェニファー(遠野)の、逃避行とラブロマンスを描いたコメディタッチの舞台。
 今回の博多座バージョンは、フィナーレ部分がなくなったことにより、2つ新しいシーンが加わったが、基本的に大きな改訂はない。

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 主演の安蘭けいは、東京公演でもアドリブ満載で、ダゴベール(ダグ)役をすっかり自分のものにしていただけに、らくらくと芝居しているのがよくわかる。また、遠野を包み込むような優しさが、新場面によって増してみえる。ただ、初日段階では、いつもよりセリフの声に張りがなかったのは、暑さによる疲れか? 歌の部分は声が出ていたのでひとまず安心したが。23日間という、落ち着いて取り組める公演だから、じっくり体力を蓄えながら、大劇場や東京よりもさらにブラッシュアップした舞台を、博多の観客に見せてほしい。 

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 その安蘭けいにとって心強いのが、相手役の遠野あすか。博多の空気にぴったりの元気で明るい個性で、のびのびとジェニファーを演じている。安蘭とデュエットで歌う場面も、ほどよく声のボリュームを抑えながら厚みを出しているところなど、キャリア十分の娘役ならではの技術だろう。この作品の、王女でありながら王女でないという微妙な立場は、作・演出の児玉明子の当て書きが成功して、親しみやすい個性が生きている。

 また、この作品での見どころの1つになっている大劇場公演との役替わりがそれぞれ似合って、新しい魅力を見せている。メインの役だけでも触れておこう。

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 まず、セルジオの涼紫央は、黒っぽい地色がよく映えてシャープで野性的、ダグより頭脳派に見えるところが、事件の仕掛け人らしい。マックスの綺華れいは、いかにも切れ者で仕事に抜かりがなさそう。その部下のクリスは夢乃聖夏で、こちらはどこか頼りなげで綺華といいデコボココンビ風。
 アナ・マリアの花愛瑞穂は、かなりハードボイルドな女刑事。ジェニファーがいなくなれば息子が王位にと企むニコラスは祐穂さとるで、品のよさと悪人ぶりのバランスがいい。

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 そして新たに作られたシーンも見どころだろう。
 1つは今回カットされたフィナーレのロケット、カリビアンフィッシュのダンスが劇中に出てくること。逃避行の途中のダゴベールとジェニファーの船のデッキのシーン、風にあたっているジェニファーを探してダゴベールが現れるという、ちょっとロマンティックなシチュエーションのあと、カリビアンフィッシュたちが登場する。琴まりえ和涼華など、芝居のなかで大きな役がついている面々や上級生娘役も加わって、かわいい魚のコスチュームで元気よく踊り、ひときわ舞台を沸かせてくれる。

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 そして新場面のもう1つは、撃たれたダグが、病院で意識を取り戻すまでに見る夢。かなりシュールなダンスで、ジェニファーへの想い、父への愛、取り巻くたくさんの人々との関係などが表現されている。幼い頃から孤独だったダグの心理を切りとったような、ちょっとサイコタッチな場面になっている。
 そんな変更点も含め、それぞれの心理により踏み込んで、いっそう笑いあり、涙ありのハートウォーミングなコメディとなった『シークレット・ハンター』博多座バージョンである。(文・榊原和子/写真・岩村美佳)

(⇒レビュー『ネオ・ダンディズム!II』初日レビューへ続きます。)

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◆星組 博多座公演◆

ミュージカル『シークレット・ハンター』-この世で、俺に盗めぬものはない-
作・演出/児玉明子

ロマンチック・レビュー
『ネオ・ダンディズム!II』-男の美学-

作・演出/岡田敬ニ


・公演期間:8月1日(水)~8月23日(木)(⇒宝塚歌劇団公演案内へ

《関連情報》
■《公演情報》安蘭けいがダーティ・ヒーローを演じる 星組『エル・アルコン-鷹-/レビュー・オルキス-蘭の星-』制作発表
安蘭けい初日会見『清々しい気持ちで』-さくら/シークレットハンター
壮麗な踊り絵巻 安蘭・遠野の大劇場披露公演『さくら』
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投稿者 宝塚プレシャススタッフ 2007/08/06 14:56:24 榊原和子の宝塚初日&イベントレビュー | | トラックバック (2)

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受信: 2007/08/07 20:46:20

» 星組博多座公演 トラックバック 紅緒の食日記
8月23日が千秋楽でした!! 私は5回も観劇してしまいました(笑) 安蘭けいさんの舞台を観劇する事が初めてで凄く楽しみにしていました! 予想通り!! とうこさんは凄くかっこよくてうっとりしました(笑) やはりとうこさんの生声、生歌は最高でした!! 感激しました(*>v<*) 涼紫央さんは少し髪が長くてロン毛好きの私にはヒットの長さでした(笑) お芝居ではセルジオ役だったのですがその他にも街の男で色々な場面に出られていて、セルジオではないとよこさんを発見するのが楽しかっ..... 続きを読む

受信: 2007/08/26 21:05:18