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2007年10月 3日 (水)

公演情報(宝塚歌劇)

瀬奈&彩乃のパフォーマンスに手拍子 月組『ミー&マイ・ガール』制作発表

 ファンの再演希望も多かった『ME AND MY GIRL』が、月組主演コンビの瀬奈じゅん彩乃かなみのビル&サリーで、来春、13年ぶりに上演される。その制作発表会が、10月1日、東京都内のホテルで行われた。

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 『ME AND MY GIRL』はロンドン生まれの大ヒットミュージカル。宝塚歌劇では20年前の1987年5月に月組主演コンビの剣幸こだま愛により初演されるや大きな反響を呼び、その年の冬に早くも再演された。95年夏には天海祐希麻乃佳世らの月組で再演され、その明るく前向きな内容は、同年1月に起きた阪神淡路大震災で打撃を受けた多くの人々を励ましたという。

 そんな本作品に対する関係者それぞれの深い思いが伝わる発言があちこちに見られた制作発表会は、まず瀬奈彩乃による『ME AND MY GIRL』中のおなじみのナンバーの歌唱披露で始まった。

 1曲目『ME AND MY GIRL』は、ビルとサリーに扮した瀬奈彩乃が壇上で歌い踊る。2曲目の『ランベス・ウォーク』では、場内から自然と手拍子が沸き起こり、記者たちが居並ぶ場を客席に見立てた瀬奈彩乃の「客席降り」もあって、ここがホテルの会見場だということを忘れそうな、ライブ感あふれる2人のパフォーマンスに大きな拍手が贈られた。

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 歌の後、壇上に関係者が並び、会見が始まった。
 まず、小林光一宝塚劇団理事長から「87年宝塚初演の『ME AND MY GIRL』は、それ以降の宝塚の数々の挑戦の第1歩となった作品。再演希望も多かったが、月組初演公演のインパクトから、再演するなら同じ月組でと思っていた。前回上演と同様、多くの観客に楽しんでいただきたい」と挨拶があった。

 続いて、初演以来、88年2月の中日劇場公演をのぞく全公演に協賛しているUCCグループCEOの上島達司氏が「前回の上演の後、景気は長く低迷し、もう協賛をやめようかと迷ったこともあった。しかし2度あることは3度あるということで、グループ企業のシャディと共に今回3度目の協賛に踏み切った。再演リクエストも高い作品で、(お客様には)長いことお待たせして申し訳なかった。」と内幕を披露。
 「『ME AND MY GIRL』は明るく楽しく宝塚らしい作品。私も夫婦で宝塚をよく観に行くが、先日月組公演の瀬奈さんを観て「この人がビルをやるんだな」と。これまでの上演に負けないような『ME AND MY GIRL』にして欲しい」と語った。ちなみに2匹の飼い犬は前回の再演時に生まれ13歳となる。名前はビル&サリーというエピソードも披露してくれた。

 次に、前回に引き続き脚色・演出を手がける三木章雄は「『ME AND MY GIRL』との出あいは20年前の初演のとき。まだ30代で、演出補として携わった。紆余曲折ありながら最後は丸く納まる、素直だが奥の深いミュージカルだと感じた。
 その後、大震災の年に再演されたときは演出を手がけた。大劇場の初日、『ランベス・ウォーク』の場面での客席降りで、観客と月組生たちの明るい笑顔を見て、こうしたつらい時期にこそふさわしい、演劇やショーには人をいやす力があるのだと思い知らされた作品となった。
 今回は13年ぶりの再演となるが、単なるハッピーエンドの物語ということでなく、この作品の根本である「人間の素晴らしさ」が、ダンスや歌を通して観客に納得してもらえる芝居にしたい。
 瀬奈彩乃の主演コンビも熟成され、お互いによいコミュニケーションが生まれている。互いに高めあい成長してきた2人だから、いい形の舞台に仕上がると思っている。」と、作品、主演コンビへの期待を語った。

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 主演のビルを演じる月組主演男役の瀬奈じゅんは、「念願の『ME AND MY GIRL』に出演できて幸せと感じる。UCCグループの上島CEOの飼い犬ビルに負けないくらい愛嬌のあるビルを演じたい」と抱負を述べた。

 最後にサリーを演じる月組主演娘役の彩乃かなみは、「この作品を初めて観たのは13年前の宝塚音楽学校予科生のとき。その時の感動をサリーとしてお客様に伝えられるように演じたい」と思いを語った。

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 続いて質疑応答が行われた。

――瀬奈と彩乃の2人の魅力をどのように見せるのか?
三木『ME AND MY GIRL』のビルとサリーは身分の差を乗り越え、大事なことを貫いていく。宝塚歌劇の男役と娘役のコンビは、お互いに競い合い助け合って成長していく。瀬奈彩乃の主演コンビが積み重ねてきた絆は、そのままビルとサリーの関係に反映されると思っている。」

――大劇場公演は初舞台生も参加するが、どのように関わるのか?
三木「初舞台生には『ランベス・ウォーク』の客席降りの場面、劇場中にどっとあふれてもらうことを考えている。今回の客席降りでは、全館あふれるくらいにできたらと思っている」

――ビルを演じることに対しての思い、サリーのイメージを。
瀬奈「このミュージカル自体が好きで、ビル役でなくても出てみたいと思っていた。ビルとサリーは、自分たちと共通したところがあると思う。よいコンビになるため、思いやり成長しあってきたところが重なると感じる。ハッピーにそして切なさも伝えることができたらと思っている。」

彩乃「ただ楽しくハートフルに演じるだけでなく、切なくなるような思いを、ビルのための思いを込めながら演じたい。瀬奈さんとの絆が、役を通して深まるように演じたい」

――月組でこの作品をやるにあたって楽しみにしていることは?
瀬奈『ランベス・ウォーク』の場面。今日の記者会見での『ランベス・ウォーク』で、手拍子と笑顔が嬉しかった。広い宝塚大劇場で、月組生皆とこの場面をできるかと思うとワクワクする。」

彩乃「この作品に参加できること。稽古場で皆とゼロから作り上げていくことが楽しみ。」

――この作品に出演できるめぐり合わせを運がよかったと感じる?それともプレッシャー?
瀬奈「単純に嬉しく、運のよさを喜んでいる。プレッシャーは多少あったほうがいいので、嬉しいと感じる。」

彩乃「プレッシャーもあるが、嬉しい。皆が大好きな作品で、出来るだろうかという気持ちもあるが、それを乗り越えて表現するのが私の役目でもあるので、嬉しいと感じる。」

――これまでの上演では、出演者それぞれの好演が評判だった。今回はどういうビル&サリーにしたいか。
瀬奈「人間味あふれる人物にしたい。ただのハッピーミュージカルにしないように、ビルとしての人生を全うしたい」

彩乃「これまで素敵な上級生の方々が演じてきた役だが、私にしか出来ないような、内から出てくるものが伝わるようなサリーにしたい。」

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 月組公演ミュージカル『ME AND MY GIRL』は2008年3月21日から5月5日、宝塚大劇場で、2008年5月23日から7月6日、東京宝塚劇場で行われる。詳しくは公演情報をご確認ください。(写真:吉原朱美)

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(懇親会での瀬奈じゅんと彩乃かなみ)

投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ 2007/10/03 1:37:35 公演情報(宝塚歌劇) | | トラックバック (1)

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