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2007年11月27日 (火)

男役の行方~正塚晴彦の全作品

二人だけの戦場

二人だけの戦場
雪組公演
1994年1月 宝塚バウホール
主な配役
ティエリー・シンクレア…一路真輝
ライラ…花總まり
クリフォード・テリジェン…轟悠
シュトロゼック…汝鳥伶
ハウザー大佐…古代みず希
アルヴァ…和央ようか
クェイド大佐…泉つかさ
ノヴァロ・ジョクレア…矢吹翔  ほか
 
作曲・編曲:高橋城
振付:謝珠栄
装置:大橋泰弘
衣装:任田幾英
照明:沢田祐二

 バウホール第7作、1994年雪組『二人だけの戦場』は、架空の国を舞台にしているが、当時世界の注目を集めていたユーゴスラビア紛争を下敷きにしているのは間違いない。

 この紛争は幾つもの民族が入り乱れ、複雑な様相の下に戦われた。善対悪という単純な図式では割り切れず、舞台化には独自の切り口が必要になる。恐らくそのせいもあって、この戦争をモチーフにする日本の劇作品は少なかったが、正塚晴彦は明確な視点を持っていた。

 第2次大戦後チトー大統領の下に成立した旧ユーゴスラビアはバルカン半島の6つの共和国と2つの自治州から成る連邦国である。しかし21世紀を待たず、スロベニア、クロアチア、マケドニア、ボスニア・ヘルツェゴビナの4つの共和国が連邦から独立し、旧ユーゴの中核だったセルビア共和国は、残るモンテネグロ共和国と共に、新ユーゴ連邦を作った。2つの自治州は旧・新ユーゴ両方で、セルビアの国内にある。さらに、作品上演後のことになるが、新ユーゴ連邦もまた、セルビアとモンテネグロの2つの共和国に分裂してしまう。

 旧ユーゴ崩壊・解体のこの長いプロセスが、ひと口にユーゴ紛争と呼ばれるものである。

 作品上演の時点では、ボスニア・ヘルツェゴビナの独立を巡る熾烈な紛争が進行していた。

☆        ☆    (後略)  ☆      ☆

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正塚晴彦作品リスト
はじめに~宝塚の新しい時代に向かって
暁のロンバルディア―愛が蘇るとき―
イブにスローダンスを
アンダーライン
テンダー・グリーン
パペット―午前0時の人形たち―
WHAT'S THE TITLE…!
BLUFF―復讐のシナリオ―
ロマノフの宝石
銀の狼
メラコリック・ジゴロ―危ない相続人―
ブラック・ジャック 危険な賭け―手塚治虫原作より―

投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ 2007/11/27 10:28:21 男役の行方~正塚晴彦の全作品 | | トラックバック (0)

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