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2007年12月11日 (火)

男役の行方~正塚晴彦の全作品

LAST DANCE

LAST DANCE
花組公演
1995年2月~3月 宝塚バウホール
主な配役
ジュリアーノ・グージェルミン…安寿ミラ
アルディラ…森奈みはる
マリオス…海峡ひろき
クラウディア…純名里沙
ニキ・カダローラ…愛華みれ
マダム・サティ…美月亜優
ルッチーノ…未沙のえる ほか
 
作曲・編曲:高橋城
振付監修:謝珠栄
振付:伊賀裕子
振付:上島雪夫
装置:大橋泰弘
衣装:任田幾英
照明:勝柴次朗

 1995年花組のバウホール公演『LAST DANCE』は、前作『WANTED』と同じように、イタリアを舞台にするサスペンスである。また、同じように「時の流れ」の意識が強い。しかしながらそれは、前作のように古代の夢へ誘う郷愁の時間ではなく、目の前を刻々と過ぎて再び戻らぬ非情な流れである。

 この非情さには2つの理由が考えられる。第1に花組のトップで名ダンサー、安寿ミラのバウホールとの決別の公演である。題名もそこからきている。

 第2にこれは、そのバウホールが1月17日未明の阪神淡路大震災で一部破損し、いったん閉鎖された後の再開第1作だった。阪神間に住む演出家は、地震を挟む時期に執筆していた。被害状況が次々に明らかになっていく日々は、厳しいものだったに違いない。

 宝塚大劇場もバウホール同様損傷を受けて公演は中断されたが、それはまさに安寿ミラの大劇場サヨナラ公演『哀しみのコルドバ』『メガ・ヴィジョン』だった。

 地震はまるで時間の裂け目から不意に現れたようだった。人々は自分たちが時間の支配下にあることを改めて思い知らされた。

☆        ☆    (後略)  ☆      ☆

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 『男役の行方~正塚晴彦の全作品』はブログ『宝塚プレシャス』でその一部を紹介し、全文はアサヒ・コム プレミアム「ベーシックパック」の『宝塚プレシャス』でお読みいただけます。

※次回『ハードボイルド エッグ』は08年1月15日掲載となります。

正塚晴彦作品リスト
はじめに~宝塚の新しい時代に向かって
暁のロンバルディア―愛が蘇るとき―
イブにスローダンスを
アンダーライン
テンダー・グリーン
パペット―午前0時の人形たち―
WHAT'S THE TITLE…!
BLUFF―復讐のシナリオ―
ロマノフの宝石
銀の狼
メラコリック・ジゴロ―危ない相続人―
ブラック・ジャック 危険な賭け―手塚治虫原作より―
二人だけの戦場
WANTED

投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ 2007/12/11 10:31:14 男役の行方~正塚晴彦の全作品 | | トラックバック (0)

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