中本千晶のヅカ★ナビ!
《上級編》ファン心は親心
レベル:★★★(上級編)
分野:人材育成
対象:部下との付き合い方、若手の育て方に悩める上司の皆さまも。
宝塚歌劇のホームグラウンドは兵庫県宝塚市にある「宝塚大劇場」だが、じつは同じ建物内にもうひとつ小さな劇場がある。その名も「宝塚バウホール」。
客席数2527席の宝塚大劇場に対し、こちらは500席のこぢんまりとした劇場だ。
バウホールの「バウ(bow)」は船のへさきの意味。荒海に漕ぎ出す船のへさきの如く、大劇場ではできないような先進的、実験的な作品をやっていこうという目的で作られたという。
バウホールができたのは1978年のこと。ちょうど私が宝塚を初めて観た翌年で、子どもだった私にとってのバウホールは「何だかトクベツな劇場でトクベツな作品をやってる場所」だった。
その、トクベツな劇場のこけら落としで上演された「ホフマン物語」が30年ぶりに再演される。フランスの作曲家オッフェンバック作のオペラをもとにした作品で、初演には削られた曲も「『エリザベート』までやった今なら歌えるやろ~」ってことで復活されているんだという。
しかも、主演のひとりが、まだ入団5年目の月組のホープ、明日海りおである。
普通、トップスターへの階段は
新人公演の主演(宝塚大劇場の作品を入団7年目以下の若手だけでやる1日だけの公演)
↓
バウホールでの主演
の順に登っていくものだが、明日海りおの場合、新人公演の主演はまだ経験していない。いわば、階段を1段飛ばしで上がってしまったようなもので、なかなかすごいことなのである。
こりゃ観に行くしかないでしょ~というわけで、お正月の帰省から戻る途中、バウホールに立ち寄って来たのだけど・・・私は明日海さんの親類縁者でも何でもないのだが、何故か舞台を観ている間中ずーっとドキドキ、すっかり親心モード。
無事に幕が降り、カーテンコールでの「ありがとうございました~」という元気な挨拶を聞いたときには、もうホッと胸をなで下ろしてしまった。
そう聞くと「それはプロとしてあるまじきことだ。チケット代返せ~!」とお怒りになる御仁もいるかもしれない。
しかし、それは違います。宝塚、ことにバウホールの楽しみ方としては。
親心モードで若手の成長を見守り、ときにいっしょになってハラハラ、ドキドキし、挙句の果ては観客の入り具合まで心配してあげるのがバウホールならではの味わいなのだ。
ここ30年の間、数多くのスターがこのバウホールを足がかりにして巣立っていった。
そして、そのスターたちを親心モードで応援し続けてきたファンもたくさんいる。
そんな筋金入りのファンたちにとってもバウホールはトクベツな場所。客席に座ると、かつてのハラハラ・ドキドキがよみがえってきて、思わず胸がキュン!となってしまうのだ。
こんな風に若手人材の発掘、育成の役割を果たしているという意味でも、やっぱりここは「バウ」ホールなのである。
さて、幕が降りた当初はとても「ああ面白かった~」といえたもんじゃなかった初観劇だったが、その後数日が過ぎた今もなお、舞台上の明日海ホフマンの健気な姿が目に焼きついて離れないのである。
そして、その姿を思い出すたびに、「よ~し、私も今年はがんばるぞー」なんて、単純に張り切ってしまう私がいる。
それもまた、バウホール公演の効用。
明日海りおもまた、今の彼女にしかできないやり方でバウホールの歴史に1ページを刻んだのだと思う。(中本千晶)
☆ステップアップのための宿題☆
今年はバウホール30周年記念ということで、若手を中心に過去の名作がたくさん再演される予定です。これを機にバウホールに足を踏み入れてみてはいかがでしょう? そうすればあなたもヅカファン上級者!(チケット取りが大変ですが)
投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ 2008/01/11 10:30:00 中本千晶のヅカ★ナビ! | Permalink | トラックバック (0)





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