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2008年2月12日 (火)

男役の行方~正塚晴彦の全作品

SAY IT AGAIN―「ヴェローナの2紳士」より―

SAY IT AGAIN―『ヴェローナの2紳士』より―
雪組公演
1999年9~10月 宝塚バウホール
主な配役
ピエール・ヴァレンタイン…成瀬こうき
ビンス・プロテウス…朝海ひかる
シェリル・リード…貴咲美里
ジュリー・ヴァレンタイン…紺野まひる
ノーラ・ヴァレンタイン…灯奈美
美郷真也・未沙のえる・森央かすみ・未来優希・愛耀子 ほか
 
原作:ウィリアム・シェイクスピア
スーパーアドバイザー:小田島雄志
作曲・編曲:高橋城
振付:伊賀裕子
装置:大橋泰弘
衣装:任田幾英
照明:沢田祐二

 この1999年の雪組作品は、英文学者小田島雄志氏をスーパーアドバイザーに迎えて、中堅・若手の演出家がこの年バウホールで腕を競った「シェイクスピア・シリーズ」8作品の1つ(その第7作)だった。

 8つの作品は原作に忠実な翻訳劇と、物語の背景を変えた翻案劇の2つに分けられる。『SAY IT AGAIN』は後者だった。

 原作の『ヴェローナの2紳士』は上演されることが少ない。話の運びに無理が見られるからである。

 ヴェローナに住むヴァレンタインという青年がミラノ大公の宮廷に出仕し、大公の娘シルヴィア姫と相思相愛になる。

 ヴァレンタインと男同士の固い友情で結ばれていたプローテュースは、恋人ジュリアのため故郷にとどまっていたが、父の不意の命令に従って、後から同じミラノの宮廷におもむく。そこで彼はたちまち故郷の恋人を忘れ、シルヴィア姫に横恋慕する。

 ミラノ大公は姫の意思を無視して、彼女を資産家と結婚させようとしていた。ヴァレンタインシルヴィア姫は駆け落ちを計画する。横恋慕のプローテュースはこの計画を知って大公に密告する。ヴァレンタインは追放処分になり、マンチュアへ逃れる途中森の中で山賊たちにつかまり、彼らに慕われて頭目になった。

 ヴァレンタインの後をシルヴィア姫が、その後をプローテュースと大公が、さらに故郷から出てきたジュリアが小姓姿に男装して追う。山賊たちは彼らを森の中で捕らえ、頭目のヴァレンタインは親友プローテュースの裏切りを初めて知り、怒りを爆発させる。

 だがその怒りは友の謝罪ですぐ収まり、それどころか友情のあかしとして、シルヴィア姫を譲るとまでいい出す。

 結局大公がヴァレンタインと姫の仲を認め、プローテュースは、男装して自分を追ってきたジュリアへの愛を回復する。すべてはハッピーエンドに終わるが、2人の親友の間の裏切りの深刻さと、許しの度を越す寛大さの落差が不自然で、上演を難しくしている。

☆        ☆    (後略)  ☆      ☆

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 『男役の行方~正塚晴彦の全作品』はブログ『宝塚プレシャス』でその一部を紹介し、全文はアサヒ・コム プレミアム「ベーシックパック」の『宝塚プレシャス』でお読みいただけます。

正塚晴彦作品リスト
はじめに~宝塚の新しい時代に向かって
暁のロンバルディア―愛が蘇るとき―
イブにスローダンスを
アンダーライン
テンダー・グリーン
パペット―午前0時の人形たち―
WHAT'S THE TITLE…!
BLUFF―復讐のシナリオ―
ロマノフの宝石
銀の狼
メラコリック・ジゴロ―危ない相続人―
ブラック・ジャック 危険な賭け―手塚治虫原作より―
二人だけの戦場
WANTED
LAST DANCE
ハードボイルド エッグ
二人だけが悪(ワル)―男には秘密があった そして女には…―
バロンの末裔
FAKE LOVE―愛し過ぎず 与えすぎず

投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ 2008/02/12 9:10:39 男役の行方~正塚晴彦の全作品 | | トラックバック (0)

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