現役&OGタカラジェンヌの情報、舞台評、動画つきインタビューなど宝塚歌劇関連の話題をお届け。 ⇒詳しく
オスカルやアンドレが3頭身に!ブログ「ベルばらKidsぷらざ」では、Kids最新情報のほか、読んで楽しい連載が満載です。会員サイトでは「ベルばら」の魅力を宝塚歴代スターに聞く動画つきインタビューも!

« 朝澄けいさん(後編)― 渦の中に巻かれていく…荻田ワールドの魅力 | トップページ | 安蘭けい、確かな演技力 これぞ宝塚ロマン 星組『赤と黒』 »

2008年3月17日 (月)

榊原和子の宝塚初日&イベントレビュー

第94期生ラインダンス披露、ME AND MYGIRLで初舞台

第94期初舞台生(44名)ラインダンス稽古場披露

 今年の春に初舞台を踏む94期生の、ラインダンス披露が月組稽古場で行われた。
 3月21日に初日を迎える『ME AND MY GIRL』が、彼女たちの晴れ舞台。その稽古も追い込みに入った3月15日に、先輩である月組生たちの前で、練習に練習を重ねてきたラインダンス(ロケット)が初めて披露された。

0803line1
↑クリックすると拡大写真を表示

 登場の紹介アナウンスは、城咲あい青樹泉・龍真咲・明日海りおの4人。「お待たせいたしました。第94期生、夢のロケットです!」という声で、ラインダンス・シーンが始まる。

 44名の初舞台生は黒のレオタード姿、まだ初々しい素顔が緊張でこわばっている。だが吉崎憲治による主題歌メドレーが流れ始めると、若々しく元気な笑顔が顔いっぱいに広がり、いっぺんに空気は『ME AND MY GIRL』「フィナーレB」へ。

0803line2
↑クリックすると拡大写真を表示

0803line3
↑クリックすると拡大写真を表示

 稽古場のスペースをフルに使って、広がったり、数人ずつのパートを踊ったりと、さまざまなフォーメーションを見せながら踊る初舞台生たち。最後は横1列に並んで声を揃えて「ミーアンドマイガール!」、そこから気合いの入った脚上げが続く。月組生たちが手拍子で応援する。ラストは再び「ミー アンド マイ ガール ! ナインティ フォー! ヤー!」と踊り終え、そこからは一列縦隊になっての引っ込み。最後までキラキラと笑顔いっぱいで初のラインダンス披露を終えた。

 約 3分50秒間、持てる力を出し切って踊った初舞台生たちの晴れ姿に、瀬奈じゅんをはじめとする月組生から盛大な拍手が送られる。その拍手にホッとしたのか涙を浮かべる生徒もいて、稽古場は一気に感動的な雰囲気に包まれた。

0803line4
↑クリックすると拡大写真を表示

 その後、このロケットについて、脚色・演出家の三木章雄、振付の若央りさ、音楽監督の吉崎憲治の3人が記者の質問に答えた。

0803line10
↑クリックすると拡大写真を表示

三木「今日は初めて月組生の前で披露したわけですが、これからもっとブラッシュ・アップしていきたいと思っています。この他に初舞台生の出番は、冒頭の口上、また1幕の最後の“ランベス・ウォーク”で二階席に登場します。それから2幕の初めの“太陽がシャッポをかぶって”というところにも24人が出てタップダンスを披露します。この『ME AND MY GIRL』というのは、本当に楽しくて明るいミュージカル。前回は神戸の大震災直後の公演で、心の支えになりました。三度目の今回も、今の時代に幸せな気持ちを運んでくれると思います」

若央「初演に現役で出ていました。その思い出深い作品の振付をさせていただいて、自分の初舞台の頃の真っ白な期持ちを思い出しました。また、このように同期全員で一緒に舞台を踏めるのは最初で最後ですので、心1つに、若々しく爽やかにと、また、誰にも負けない可愛らしさをお客様に伝えられればと思って作りました。1人1人がこの稽古場披露を目標にがんばってきましたので、次は大劇場の初日に向けて、またがんばると思いますので、応援してください」

吉崎「音楽学校で教えてきた子たちで、思いもひとしおです。久しぶりのラインダンスの音楽担当ということで緊張しました。今回のアレンジには“あなたは私に夢を見させる、愛は世界を回らせる、ランベス・ウォーク、ミーアンドマイガール”という4曲が入ってます。若央先生がしっかり振りをつけてくれて、いいものに出来上がりました」

三木「今年の初舞台生の特徴は、素直でナチュラル。よけいな緊張がなくて最初は熱血が足りないかな(笑)、と思ったほどですが、だんだんそれも出てきてます。それからみんなスタイルがいいのも特徴ですね」

 94期生の44名の平均身長は166.3センチメートル、一番の長身は178センチメートルの羽立光来。また、首席は娘役の仙名彩世。姉妹ジェンヌが4組いて、星組の麻尋しゅんの妹は双子の夢羽美友夢花らん、雪組の白渚すずの妹は桜音れい、宙組の藤咲えりの妹は久城あす、宙組の天輝トニカの妹は煌海ルイセ。また母子ジェンヌも、1977年入団の真樹りさの娘が大輝りょう、1981年入団の賀美さつきの娘が毬愛まゆ、と2組いる。

 ラインダンスを終えた初舞台生の中から、成績上位の4人が記者の前で挨拶と抱負を述べた。

0803line6
↑クリックすると拡大写真を表示

仙名彩世「初めて観たときから憧れていた宝塚大劇場の舞台に、立たせていただくことができますので、同期一丸となってお客様にこの喜びをお伝えできるようにがんばっていきたいと思います。よろしくお願いいたします」

愛風ゆめ「私も夢に見て憧れていた宝塚大劇場に立たせていただく喜びと夢を、客席のすみずみまでお届けしたいと思います」

漣レイラ「今まで支えてくださった先生がたや家族、そして同期のみんなと、感謝の気持ちを1回1回の公演に心を込めてがんばりたいと思っています。最後の行進は、私たちの44人の前には宝塚の先輩がた、後ろにはこれからの後輩たちがついてきている、ということを感じながらがんばりたいです」

和海しょう「音楽学校に入学してから、まだまだ先だと思っていた初舞台が目の前にあることにやっと実感が湧いてきて、同期44名になれたのも運命なので、そのことを大切に同期一丸となってがんばっていきたいと思います」

 この日の稽古場披露については、それぞれが異口同音に、月組生が観客のように手拍子や拍手をして、温かく見守ってくれたことへの感謝の言葉を語った。

0803line7

 衣装は赤地にランベスの貝殻ボタンが刺繍された可愛らしいもの。この初舞台生のラインダンスが観られるミュージカル『ME AND MY GIRL』は、3月21日から5月5日まで宝塚大劇場で月組が公演する。(文・榊原和子/写真・岸隆子)

0803line8
↑クリックすると拡大写真を表示

---------------------
◆宝塚歌劇月組公演◆

UCC&シャディミュージカル
『ME AND MY GIRL』
Book and Lyrics by L.ARTHUR ROSE and DOUGLAS FURBER
Music by NOEL GAY
Book revised by STEPHEN FRY Contributions to revisions by MIKE OCKRENT
作詞・脚本/L・アーサー・ローズ&ダグラス・ファーバー
作曲/ノエル・ゲイ   
改訂/スティーブン・フライ
改訂協力/マイク・オクレント
脚色/小原弘稔
脚色・演出/三木章雄

・宝塚大劇場公演(⇒宝塚歌劇団公演案内へ
公演期間:3月21日(金)~5月5日(月)

・東京宝塚劇場公演(⇒宝塚歌劇団公演案内へ
公演期間:5月23日(金)~7月6日(日)

《関連記事》
■《レビュー》観るとハッピーになるミュージカル! 『ME AND MY GIRL』前夜祭

投稿者 宝塚プレシャススタッフ 2008/03/17 18:50:59 榊原和子の宝塚初日&イベントレビュー | | トラックバック (0)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 第94期生ラインダンス披露、ME AND MYGIRLで初舞台: