プレシャスインタビュー
朝澄けいさん(後編)― 渦の中に巻かれていく…荻田ワールドの魅力
19世紀末のヴィクトリア朝ロンドンを背景に、作家オスカー・ワイルドの生涯を描いた『WILDe BEAUTY』が銀座・博品館劇場で上演中だ。演出を手がけるのはその独特の世界観にファンも多い宝塚歌劇団演出家の荻田浩一。そして、荻田作品とは宝塚時代から縁が深い朝澄けいが、この作品でオスカー・ワイルドが出会い愛した3人の女性を演じている。インタビュー後編では、荻田作品で共演が続く浦井健治のことや、荻田ワールドの魅力についてじっくり語ってもらうとともに、5つのQUESTIONに答えてもらった。
(インタビューより)
――『蜘蛛女のキス』でも恋人役で共演した浦井健治さんについて聞かせてください。確か『アルジャーノンに花束を』も一緒でしたよね。
私が感じる浦井くんは憑依体質というか、役によって全然違う人みたいになるんです。もちろん素とはまるで違うし、“乗りうつってる”系の芝居をするかたですね。
『蜘蛛女~』では、舞台上、実際に同じ次元にいる向き合い方をしてなかったせいもあるんですけど、そばにいて触れているのに届かない感じを醸しだす人です。
(中略)
――荻田ワールドの“住人”朝澄けいさんに聞きたいのですが、宝塚時代にもたくさん出演していましたね。
最初が日本青年館の『夜明けの天使たち』(97年)、翌年のバウホールの『夜明けの天使たち─悲しみの銃弾─』に、『聖者の横顔』(00年)と『バビロン』(02年)です。たった4作品なんですけど、その4作が私にとって深かったり、大きなものを残していて、勝手ながら荻田先生に対しては特別な親しみとか思いを持っていたんです。
――『夜明けの天使たち』から朝澄さんの役は、ずっと彼岸の住人みたいなところがあって、霊的でしたね。
そこがいつも本当に難しかったところなんです。最終的には、荻田先生の言うことをつかめたなと感じると、「ああしよう」とか「こうしよう」とかいろいろ浮かんでくるし、初日が始まってから千秋楽が終わるまで、どんどん思いついて、最後まで飽きるどころか、「ああやりたかった」とか「こうやりたかった」とか、終わったあとでもいろいろ思うんです。ただそれをつかむに至るまでが本当にたいへんで、最初に荻田先生と話をしてるときは、脳に疲労感を感じます(笑)。
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ミュージカル『WILDe BEAUTY』
~オスカー・ワイルド、或いは幸せの王子~
期間:2008年3月12日(水)から23日(日)
場所:銀座博品館劇場(⇒劇場のHP)
出演:浦井健治、池田有希子、森新吾(D☆D)、小野妃香里、良知真次、朝澄けい、上野真未、戸井勝海、宮川浩
脚本・作詞・演出:荻田浩一
音楽:斎藤恒芳
お問合せ:博品館劇場 03-3571-1003
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投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ 2008/03/15 9:00:00 プレシャスインタビュー | Permalink | トラックバック (0)