男役の行方~正塚晴彦の全作品
カナリア
- 花組公演
2001年12月 シアター・ドラマシティ - 主な配役
- ヴィム…匠ひびき
アジャーニ…大鳥れい
ラブロー神父…春野寿美礼
ウカ…瀬奈じゅん
パシャ校長…矢代鴻
ティアロッサミ…未沙のえる
ディジョン…蘭寿とむ
アイリス…貴柳みどり
ポリーヌ…鈴懸三由岐
彩吹真央、桐生園加 ほか
- 作曲・編曲:高橋城
- 作曲・編曲:宮原透
- 編曲:木川田新
- 振付:伊賀裕子
- 振付:平沢智
- 装置:大橋泰弘
- 衣装:任田幾英
- 照明:沢田祐二
シアター・ドラマシティ第5作、2001年花組の『カナリア』は、匠ひびきのトップ初仕事である。宝塚大劇場での披露公演は、翌2002年の『琥珀色の雨にぬれて』『Cocktail―カクテル―』になる。それは同時に退団公演でもあった。
この作品は寓意性が強い。
匠の演じる悪魔ヴィムは相手役、大鳥れいのアジャーニと結ばれない。前作『Practical Joke』でさりげなく示された非婚の主題が、全面的に展開されている。結婚は悪魔と人間だから不可能なのか。それは違う。悪魔は人間の男の暗喩である。人間の男と女が結ばれない。
なぜ人間の男と女が結ばれないのか。愛そのものに問題がある。
宝塚では(宝塚だけでなく多くのラブロマンスでは)、愛は人と人をつなぎ、一方から片方へ美しい贈り物として受け渡しされるかのように描かれる。
しかしそれは錯覚である。演出家はその錯覚をぬぐうために、一方を悪魔にした。
☆ ☆ (後略) ☆ ☆
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■正塚晴彦作品リスト
■はじめに~宝塚の新しい時代に向かって
■暁のロンバルディア―愛が蘇るとき―
■イブにスローダンスを
■アンダーライン
■テンダー・グリーン
■パペット―午前0時の人形たち―
■WHAT'S THE TITLE…!
■BLUFF―復讐のシナリオ―
■ロマノフの宝石
■銀の狼
■メランコリック・ジゴロ―危ない相続人―
■ブラック・ジャック 危険な賭け―手塚治虫原作より―
■二人だけの戦場
■WANTED
■LAST DANCE
■ハードボイルド エッグ
■二人だけが悪(ワル)―男には秘密があった そして女には…―
■バロンの末裔
■FAKE LOVE―愛し過ぎず 与えすぎず
■SAY IT AGAIN―「ヴェローナの2紳士」より―
■デパートメント・ストア
■ブエノスアイレスの風―光と影の狭間を吹き抜けてゆく…―
■Crossroad―すれ違うばかりじゃやりきれない―
■Love Insurance(ラブインシュランス)
■Practical Joke(ワルフザケ)―ってことにしといてくれよ―
投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ 2008/04/30 9:21:52 男役の行方~正塚晴彦の全作品 | Permalink | トラックバック (0)