プレシャスインタビュー
植田紳爾さん ― 「外伝」はベルばらKidsが大きなヒントに
宝塚歌劇の永遠の人気作品『ベルサイユのばら』。華やかで美しいその世界は、何度観ても夢のなかに誘い込んでくれる力を持っている。その『ベルサイユのばら』が、今年は「外伝」という形でそのフィールドを広げる。雪組の「ジェローデル編」、花組の「アラン編」、星組の「ベルナール編」というスピンオフ作品が生み出され、初夏から秋にかえて全国ツアーとして日本中を公演してまわる。そんな新しい『ベルサイユのばら』について、脚本・演出の植田紳爾に語ってもらった。
植田紳爾
うえだ しんじ。宝塚歌劇団演出家、理事・特別顧問。
57年、宝塚歌劇団入団。最初の演出作品は「舞い込んだ神様」(57年)。
『ベルサイユのばら』(74年初演)、『風と共に去りぬ』(77年初演)等の大ヒット作品を生む。
1996年~2004年の歌劇団理事長時代に宙組創設や東京宝塚劇場の改装を手がけた。
理事長退任後は特別顧問をつとめながら劇作・演出を続け、2006年に演出家50周年、演出作品が100本という節目を迎えた。
96年に紫綬褒章、04年に旭日小綬章受賞。
(インタビューより)
――今回の企画ですが、どんなところから思いつかれました?
去年、宝塚歌劇団の理事長から、「今年の全国ツアーについて何かいいアイデアはありませんか?」という話がありました。確かにそろそろ全国ツアーも変化がほしいと思っていたところで、たとえば何か1つテーマを持ったものでやることも大事ではないかなと思いついたんです。
今までは大劇場でやった演目を持っていくということが自動的に決まっていましたが、自分が入団して50年経った今では、環境も宝塚の立場もお客様も変わってきている。もうぼちぼち考え直してもいいかなという時期に来ていたし、それならツアーを回る3組でできるものが何かないかなと考えて、「外伝」で『ベルサイユのばら』というのもありなのでは、と思いつき、理事長に提案したんです。
――全国で知られている演目ですからね。でも「外伝」というのは?
ありがたいことに宝塚の『ベルサイユのばら』は、多くのかたに支えていただいてここまできてますし、これからも財産として残していかないといけないというのもわかっているのですけれど、上演30周年を過ぎた頃から、僕のなかで、「これでいいのかな? このままでいいんだろうか?」という疑問のようなものが芽生えていたんです。
それはどういうことかというと、「30年間俺はなにをしていたんだろう?」という気持ちなんですね。「進化してるからいい」と皆さんが言ってくださったり、お客様が支えてくださっているからそれでいいのかというと、そうではないと。我々はみんな生かされている、生かされているからにはまだまだ何かやらなくてはいけないことがある、ということが頭にふっと浮かんだんですね。
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◆宝塚歌劇雪組全国ツアー公演◆
宝塚ロマン
『外伝 ベルサイユのばら ―ジェローデル編―』
原作/池田理代子
外伝原案/池田理代子
脚本・演出/植田紳爾
ショー・ファンタジー
『ミロワール』―鏡のエンドレス・ドリームズ―
作・演出/中村暁
公演期間:5月17日(土)~6月15日(日)
⇒詳しくは宝塚歌劇団HP公演案内へ
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投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ 2008/05/16 12:35:00 プレシャスインタビュー | Permalink | トラックバック (0)