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2008年8月19日 (火)

男役の行方~正塚晴彦の全作品

愛するには短すぎる

愛するには短すぎる
星組公演
2006年8~9月 宝塚大劇場
主な配役
フレッド・ウォーバスク…湖月わたる
バーバラ・オブライエン…白羽ゆり
アンソニー・ランドルフ…安蘭けい
ジェラルド・ウォーバスク/ブランドン・オサリバン…未沙のえる(2役)
マーシャル・ウェンズワース…立樹遥
ドリー…陽月華
オコーナー…涼紫央
高央りお、柚希礼音、和涼華、英真なおき ほか   
 
原案:小林公平
作曲・編曲:高橋城
作曲・編曲:玉麻尚一
作曲・編曲:青木朝子
作曲・編曲:太田健
振付:伊賀裕子
振付:平沢智
装置:大橋泰弘
衣装:任田幾英
照明:勝柴次朗

 2006年の星組大劇場作品『愛するには短すぎる』は、主演男役湖月わたるの退団公演である。先にVIII-2『Romance de Paris』でも触れたが、この人が2003年4月に星組を率いるようになった時から、歌劇団はトップ男役・トップ娘役という呼び方を、主演男役・主演娘役に改めた。湖月の提案がきっかけだと伝えられている。

 トップの語感には、歌舞伎の座頭に似た身分制度的雰囲気があるが、主演男役といえばキャスティングのことになるので、上下関係ではなく役割分担の印象が濃くなる。退団発表の記者会見では、湖月は退団の理由について、次のように述べていた。

 「『ベルばら』で、マリー・アントワネットのために身を引き、フランスを去る決意をしたフェルゼンを演じながら、星組は後任もつかえているし、宝塚への愛ゆえに卒業していくのも1つの道だと決断しました」(2006年2月27日付『朝日新聞』夕刊)。

 ここには星組の2番手男役で2期下級生の安蘭けいへの配慮がにじみ出ている。安蘭と同期の春野寿美礼(花組)と朝海ひかる(雪組)は既に主演男役の座についていた。朝海は同年中の退団をさえ、間もなく発表することになる。

 他人に対する誠実さ。温かさ。気配り。またそれ故の決断と苦悩。この性格は湖月の芸風そのものにまでなっている。退団公演『愛するには短すぎる』は、彼女の芸風を最大限に生かしている点で、1997年の初主演作『夜明けの天使たち』と首尾照応し、両者を宝塚時代の代表作に挙げてよいかと思う。

☆        ☆    (後略)  ☆      ☆

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 『男役の行方~正塚晴彦の全作品』はブログ『宝塚プレシャス』でその一部を紹介し、全文はアサヒ・コム プレミアム「ベーシックパック」の『宝塚プレシャス』でお読みいただけます。

正塚晴彦作品リスト
はじめに~宝塚の新しい時代に向かって
暁のロンバルディア―愛が蘇るとき―
イブにスローダンスを
アンダーライン
テンダー・グリーン
パペット―午前0時の人形たち―
WHAT'S THE TITLE…!
BLUFF―復讐のシナリオ―
ロマノフの宝石
銀の狼
メラコリック・ジゴロ―危ない相続人―
ブラック・ジャック 危険な賭け―手塚治虫原作より―
二人だけの戦場
WANTED
LAST DANCE
ハードボイルド エッグ
二人だけが悪(ワル)―男には秘密があった そして女には…―
バロンの末裔
FAKE LOVE―愛し過ぎず 与えすぎず
SAY IT AGAIN―「ヴェローナの2紳士」より―
デパートメント・ストア
ブエノスアイレスの風―光と影の狭間を吹き抜けてゆく…―
Crossroad―すれ違うばかりじゃやりきれない―
Love Insurance(ラブインシュランス)
Practical Joke(ワルフザケ)―ってことにしといてくれよ―
カナリア
追憶のバルセロナ
Romance de Paris
BOXMAN ― 俺に破れない金庫などない ―
BourbonStreet Blues
スカウト
La Esperanza―いつか叶う―
ホテル ステラマリス

投稿者 ベルばらKidsぷらざスタッフ 2008/08/19 8:00:00 男役の行方~正塚晴彦の全作品 | | トラックバック (0)

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